【刀剣乱舞】天から落ちた【男主成り代わり】

隕石から生まれた付喪神は ページ2

マスター、俺の声、聞こえるっすか？
聞こえてると信じて、話しかけます。



俺、天鉄刀っす。
昨日、マスターが期間限定ドロップで迎えてくれた天鉄刀っす。
そう、真剣必殺を見るために中傷になったのはいいものの、資材が足りなくて、朝一で手入れしようって決めてくれてたっすよね？
その天鉄刀です。信じてもらえたっすか？



なあ、マスター。どうか、死なないでください。

マスターは悪くないんです。
マスターが誰よりも優しくて、我慢強くて、家族思いな事、みんな知ってるんすよ。

俺たちは、皆、マスターが生きる事を望んでいるんすよ。
その為なら、霊力が尽きて消滅してもいいって考えるくらい、マスターが大切なんすよ。





……これから、マスターの魂を、先輩達全員分の霊力をありったけ使って、こっちに引き摺り込んで、近侍である俺の体に移します。
上手くいくかは分からないけど、上手くいったら、マスターは天鉄刀の分霊として過ごす事になります。
そして、きっと……この本丸は、刀剣ごと、跡形も無く消えると思うっす。



……俺達が消える必要ない、っすか。

でも、俺、聞いたんすよ。マスターの本音。
死にたくない、もう傷つきたくないっていう、心の叫び。
俺だけじゃない。先輩達にも聞こえたんです。

初期刀の山姥切先輩にも、初鍛刀の五虎退先輩にも、夜戦隊長の愛染先輩にも、遠征隊長の大俱利伽羅先輩にも、最高練度の岩融先輩にも、一番沢山誉取る長谷部先輩にも、俺の次に新入りな三日月先輩にも、マスターが一番気に入ってた宗三先輩にも、聞こえたんっす。
皆がマスターの本音を聞いて、それならもっと生きて欲しいって、そう願ったんすよ。

罪悪感なんて感じる必要ないっすよ。だって、俺達が勝手に決めた事っすから。



さあ、マスター。俺の手を取ってください。

これだけ、忘れないで欲しいんす。
この本丸にいる全ての刀剣が、マスターの幸せを願ってるって。

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