ep560 ページ4
沖田side
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振り向きざまに力強く抱き寄せて唇を奪う。
すると僕を払うのに失敗した彼女の両腕が宙に浮かんだまま膠着したのが視界の端に見えた。
そしてしばらくしてから現状を理解した彼女は肩を震わしながら僕の胸板を小突き始める。
そんなことしても可愛いだけなんだけど…
でも、ちょっと強引すぎたかな…と反省して一度離れると息のあがった後輩ちゃんがいた。
まさかずっと息止めてたの…?
沖「……鼻から息吸うんだよ」
貴「うるさい。」
唇に手の甲を当てて睨みつける後輩ちゃん。
……やらかしたかな。
気不味くなって少し視線を彷徨わせたその時、
彼女が僕の襟をグイッと引き寄せて唇を重ねた。
いや、重ねたって言うより押し付けたって感じの強引な口づけ。
すごく後輩ちゃんらしい。
彼女からキスしてくれたのは嬉しいけど流石にこの体勢は辛いから仕方なく一旦離れる。
そしてもう一度、少し屈み込むようにして彼女の唇にそっと重ねた。
すると後輩ちゃんは僕の服の袖を摘んでちょっとだけ背伸びをする。
常時、この健気さがあったらいいんだけどね…
なんて思いながら唇を離した。
目の前にいる後輩ちゃんをじーっと見つめるとその視線をくすぐったがるように身じろぎした。
貴「……なんですか。あんまり見られると穴が開くんでやめてください」
沖「いや、開かないでしょ。」
貴「え?案外簡単に開きますよ??
例えば包丁で《ピ––––––––––––》するとか。
あと工事用のドリルだと結構綺麗にいけますねー」←
沖「物理的にあける話じゃないよね?」←
貴「え!?そうなんですか!?みみはつぅぅ〜( ᐛ )و
僕はてっきり心の広い沖田先輩がぜひ自分の顔で実験してくれと言っているようにしか聞こえなかったんですけどぉ〜!!」←
沖「うん、耳鼻科行こっか★」
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その後も物騒なことをぺらぺら喋る彼女を取り敢えずなだめてみんなの待つダイニングに向かう。
その時、ふと見えた彼女の横顔が真っ赤だったのに思わず驚いた。
沖「なるほど。照れ隠しね〜(ニヤニヤ)」
貴「ん?何処に穴開けて欲しいって??(^言^)」←
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相変わらずな後輩ちゃんと僕は通常営業で罵詈雑言の高速キャッチボールをしながらダイニングに向かった。
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麒麟 - 続編へのリンクがうまく出来てなかったようですみません!修正いたしましたのでどうぞご覧ください! (2017年6月8日 16時) (レス) id: 9b5bc497da (このIDを非表示/違反報告)
珠月悠羽@ゆゆとペア画中(プロフ) - 麒麟さん» それな\(^o^)/ヘイ!!← (2017年6月4日 22時) (レス) id: 9cd5d172ad (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 珠月悠羽@アイコン変えましたさん» 悲しくなって来たぜ\(^o^)/ヘイ!! (2017年6月4日 12時) (レス) id: 856ee34068 (このIDを非表示/違反報告)
珠月悠羽@アイコン変えました(プロフ) - 麒麟さん» まあまずそんな相手がいないんだけどね((おい (2017年6月4日 8時) (レス) id: 9cd5d172ad (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 珠月悠羽@アイコン変えましたさん» それいっちゃあかんやつ…( ˙-˙ )←あぁ、リアルで意識的に出せたら困らないのに… (2017年6月3日 18時) (レス) id: a8d3464674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麒麟 | 作成日時:2017年4月4日 23時