代闘士の非日常その2 (ページ3)

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聴取ページ3

os side

大臣が額から流れ出る汗をハンカチで拭きながら、向かい側のソファへ座る

os「こんにちは、大臣。お邪魔してすみません」

俺が再度挨拶をして再び詫びると、大臣は目を見開いて言った。

大臣「とんでもない！むしろ、来ていただいて光栄ですな！我々国より栄えてもいないですし、お目汚しですが是非とも見ていってくだされ！」

os「………そうですか」

……隠すの、ヘッタクソやな

………………大臣の眼の、瞳孔が開いている。
俺とAの姿を見た瞬間、大臣が汗をかいた。匂いもあるから、コイツは動揺や緊張の状態にあるということや

何か隠し事をしていると感じた俺は、さらに警戒心を強めて座り直した
それをAも感じ取ったのか、後ろの雰囲気が変わった後、息を短く吐く音が聞こえた

大臣「それで、ここになんの御用で？」

os「実は、以前我々の所の人間がこちらに向かう途中襲撃に襲われまして。この事件に関して何かご存知ですか？」

遠回しに聞くのも面倒なので単刀直入に聞くと、大臣は先程よりさらに明らかに動揺した様子で近くの使用人を見た。
部下が助け舟は出せないと言うかのように小さく首を振る。ここ終わってんな、色々と。

大臣「……。その事件の概要は今初めてお聞きしましたな」

os「こちらへのアポを取る際にしっかりと手紙に記しましたし返事にも襲撃事件についての言及がしっかりなされていましたが？」

大臣「…………………」

大臣が黙り込む。K国の中で1番まともだという人間がこいつらしい。俺らと勝負するまでよく国をやっていたものだ。ある意味感心する

os「何か、知っていることありますよね？」

もう一度聞いてみる。大臣はしばらく黙ったままだったが、やがて覚悟を決めたのか、使用人を下がらせて話し始めた

大臣「最近、代闘士協会の奴らが妙な動きをしており、極秘で調査を始めたのですが気づかれてしまいまして。協会の会長と称する女が現れたのです｣

『……っ！』

一息つくためだろう、大臣が息を着いて紅茶を啜って先程より暗い眼で話し始めた

大臣「その女の言う事には、我々国にあっさりと負けるK国が許せない。この地を乗っ取り我々国に反乱を起こす、誰かに喋れば殺す、との事でした」

os「……じゃあ、あの使用人を下がらせたのも…」

そう言うと、大臣は眉を下げて

大臣「あの使用人には、家族がいて、私は長い間独り身だ。それだけです」

と微笑んで言った