全力を出す ページ24
A side
『お金があるから、美味しいものが買えて、食べれるの
お金があるから、暖かいベッドで眠れるの
お金があるから、僕はこの職業を続けられるの
お金が無いと、僕は………ぼくらは……苦しんで死ぬしかないんだよ』
僕はそこまで言ってため息をつく
gr「……そうか」
『うん、殺そうとしてごめんね、グルッぺン』
『友達になってくれてありがとう』
『……………だからさ、もう、殺してよ』
そう言って、僕は覚悟を決めて目を瞑る
だが、いつま経っても怪我をした時特有の痛みと熱さはやってこない
不思議に思って目を開けてみると、グルッペンが苦しそうにこちらを見ていた
………なんで、殺さないのだろうか
gr「……………お前の」
『…？』
gr「………お前が、俺を殺す瞬間の、あの表情」
gr「……なんで、あんなに辛そうな顔をしていたんだ」
『……うーん、……多分、グルッペンが、僕の初めての友達だったからだと思う』
そう言うと、グルッペンはため息をついてナイフをしまった
そのありえない光景に、思わず目を剥く
『な、何してんの！？馬鹿なの！？』
gr「あぁ、俺は馬鹿だ、馬鹿で愚かだ。
……だから、俺を殺そうとしてきたお前を許そうとしているらしい」
『はぁ！？意味分かんない！』
gr「こんなに実力があって、正直で、馬鹿な友人を俺が惜しげも無く殺すと思うか？」
『……思わない、けど』
gr「それに、A。お前は本気の出し方を忘れたのだろう？」
『！』
gr「俺が思い出させてやる。本気を出した時のあの開放感と、愉しさを、思い出させてやる。
…だから、俺と一緒に、着いてきてくれないか？」
『……ぼく、は』
gr「そう……たの、しさ…おもろい……」
僕が言いかけた瞬間、グルッペンはフラフラとし始め、足元が覚束なくなる
グルッペンは片手を上げた瞬間、バタリと倒れてしまった
『……え？え？』
??「どうやら睡眠薬の効果が出始めたらしいな」
シュタッと地面に着地する音が聞こえて、声も降ってくる
気配なく声が降ってきたので、少し驚いて声の主を見る
声の主は緑のパーカーを着た男だった
後もう1人、緑のパーカーを着た男の後ろに紫のヘルメットを被った男もいる
緑のパーカーの彼は僕を鋭く睨みつけた後、グルッペンを抱えて歩き出した
???「あのすみません。一応グルッペンさんから貴方も城に連れ帰るように言われてるんで、来てもらってもいいですか」
『はぇ、あ、はい……』
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えす野良(プロフ) - ヒルさん» ヒルさん、ありがとうございます！無事帰ってきたのでまた読んでいただけると嬉しいです！ (2023年4月17日 8時) (
レス) @page43 id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
ヒル(プロフ) - 初コメ失礼します。前作から今まで愛読させて頂いておりました。受験ですか...大変ですね。とても好きな作品なので、更新できるようになるまでずっと待ってます！初コメ失礼しました。 (2022年10月6日 6時) (レス) id: e3196d1b3b (このIDを非表示/違反報告)
えす野良(プロフ) - 天天さん» 天天さん、コメントありがとうございます！！とてつもなく嬉しくて発狂しました！()ｵ"ｧ"ｧ"ーｯ!!亀更新ですがゆっくり見ていただけると嬉しいです(*^^*) (2022年5月5日 23時) (レス) id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
天天(プロフ) - 凄く面白いです！応援してます!更新楽しみにしてます！発狂しそうです！ｱ゛ｧｧｧｧｧｯ！ (2022年4月18日 17時) (レス) id: bc837922a0 (このIDを非表示/違反報告)
えす野良(プロフ) - 夕夜さん» ありがとうございます！！！頑張ります！！！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えす野良 | 作成日時：2021年6月3日 22時
