個性の塊 ページ19
A side
em「…そもそもなぜ我々国の歴史について調べようと？」
『…仕事の記事で必要なんですよ、最近我々国とK国との関係について色々話題になってますからね！』
もちろん嘘だ、K国と我々国の話題なんて知らないし！
em「はは、悪質なプロパガンダはやめてくださいね」
『大丈夫ですよ！そもそも記事になるかどうかも分かりませんからねぇ』
em「大変なんですね」
『えぇ、……ほんとうに』
不意に協会長のこと、協会長に言い渡された任務が頭を過ぎって頭痛がしてきた
眉間の皺を伸ばすように揉みほぐしてから、僕はエーミールさんに向き直った
『そういえば、エーミールさんは我々国の幹部様でしたよね？』
em「…？えぇ、そうですけど」
『エーミールさんにとって、グルッペン総統はどのような方ですか？』
em「そうですね……」
エーミールさんはどんな人、と言葉を零して考えるように俯いた
em「グルッペンさんは…なんというか、不思議な方ですね。個性の塊というか……」
『個性の塊…？』
em「えぇ、彼と過ごして結構経ちますが、未だにあの人の事をよく掴めていません。ただひとつ言えるのは、私とグルッペンさんの価値観が真逆だということですね」
『え、真逆？同じじゃなく？』
em「えぇ、可笑しいでしょう？でも、それも纏めて全てあの人は拾った。そこが、あの人の凄いところだと思います。大切な仲間です」
まぁ、個人の意見ですがね！とエーミールさんは照れたように笑う
エーミールさんの目には敬意とか、色んな気持ちが読み取れて……そんな仲間を持てる彼が羨ましいと思った
『……そうなんですね、ありがとうございました。』
em「あ、もう行かれますか？」
『えぇ、新聞も持ってきてくださってありがとうございました』
em「いいんですよ、また来てくださいね」
僕は本を棚に戻してから、エーミールさんに会釈して図書館を去った
『大切な仲間、かぁ……僕とは正反対だな』
……べ、別にボッチって訳じゃないよ！！断じて！！
『いや僕は単なる一匹狼？みたいな立ち位置であって決して友達がいないって訳じゃ……というか僕は誰に言い訳してるんだよぉまったく…』
??「何をそんなブツブツ言っとんのや？」
『ぅわぁっ！？！？』
急に声をかけられて僕は咄嗟に振り返る
??「驚かせたかwすまんすまんw」
そこには、かのブロンド髪の彼がいた
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えす野良(プロフ) - ヒルさん» ヒルさん、ありがとうございます！無事帰ってきたのでまた読んでいただけると嬉しいです！ (2023年4月17日 8時) (
レス) @page43 id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
ヒル(プロフ) - 初コメ失礼します。前作から今まで愛読させて頂いておりました。受験ですか...大変ですね。とても好きな作品なので、更新できるようになるまでずっと待ってます！初コメ失礼しました。 (2022年10月6日 6時) (レス) id: e3196d1b3b (このIDを非表示/違反報告)
えす野良(プロフ) - 天天さん» 天天さん、コメントありがとうございます！！とてつもなく嬉しくて発狂しました！()ｵ"ｧ"ｧ"ーｯ!!亀更新ですがゆっくり見ていただけると嬉しいです(*^^*) (2022年5月5日 23時) (レス) id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
天天(プロフ) - 凄く面白いです！応援してます!更新楽しみにしてます！発狂しそうです！ｱ゛ｧｧｧｧｧｯ！ (2022年4月18日 17時) (レス) id: bc837922a0 (このIDを非表示/違反報告)
えす野良(プロフ) - 夕夜さん» ありがとうございます！！！頑張ります！！！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: bd3b1d5f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えす野良 | 作成日時：2021年6月3日 22時
