第八話 ページ8
「A…だよね?」
なんで私の名前を?
そう思ったけど
おもむろに眼鏡をはずした男性には見覚えがあった。
・
・
『もしかして、壮馬くん?』
「やっぱり!
覚えててくれたんだ!」
振り向いた先にいたのは
高校のときに同じクラスだった斉藤壮馬君だった。
高校のときは結構仲が良かったけど
卒業してからは何をしてるのか全く知らなかった。
「めっちゃ久しぶりだよね!
Aも東京に出てきてたんだ」
『うん!壮馬君も?今は何してるの?』
壮馬君が東京に出てきてるのも驚きだったけど
声優として活躍していることにはさらに驚きだった。
驚きのあまりスマホで本当かどうか検索してしまった。
壮馬君には信じてくれないの?
って言われちゃったけど
「Aは東京で何してるの?」
『私は美容師だよー』
そう言って財布から
普段持ち歩いているお店の名刺を渡す。
「えー!すごい!結構近くじゃん!
今度俺の髪も切ってよ」
『もちろん!ぜひ来てください』
「うん、絶対行く」
そういうと壮馬くんは
私の名刺を大事そうに財布にしまった。
・
・
それから壮馬君とは
お互いの仕事の話とか
高校のときの話で盛り上がった。
カフェオレの氷はすっかり解けてしまって
味も薄くなってしまったけど
久しぶりに友達に会えてうれしかった。
「そうだ、LINE交換しようよ!
今度行く前に連絡するから!」
壮馬君にならって私もポケットからスマホを取り出す。
「貸して」
一瞬のうちにスマホを奪われて
返ってきたときには
LINEに壮馬君の名前が加わっていた。
ちょっと強引なところは昔と変わっていなくて
高校時代を思い出して懐かしくなった。
「また連絡するね」
壮馬君と別れると私は家路についた。
久しぶりに買い物ができたし
友達にも会えたし
充実した休日だった。
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・
でもなぜか家に帰って思い浮かぶのは
うれしそうに笑った江口さんの顔だった。
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ちぃちゃん - すごく素敵なお話でキュンキュンしました・・! (2020年5月7日 10時) (レス) id: d5505982b6 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - とっても面白くてドキドキしました!最高です!!作品名を見た瞬間、「あ、私これ好きww」ってすぐに気に入っちゃいましましたww (2017年7月2日 9時) (レス) id: 246cbbf759 (このIDを非表示/違反報告)
春菜(プロフ) - お疲れ様です!やっぱり、最高のお話でした!!最終話なんて、心臓が持たなかったですwこんなの初めて!!これからも頑張ってください!また読みます! (2017年7月2日 9時) (レス) id: cc7bae8682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ。(プロフ) - お疲れ様でした!通知来た瞬間読みました!素敵な小説ありがとうございました。これからの作品も楽しみにしています! (2017年7月1日 23時) (レス) id: d39a9d04da (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!頑張ります! (2017年6月29日 23時) (レス) id: 1b5420c9a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:flower | 作成日時:2017年6月15日 19時