SORRISO【江口拓也】

第十八話 ページ18

家に帰ってお茶を飲んで一息ついたら
スマホの画面を開いた。



見知らぬアドレスからのメールが
何件か来てたけど
いったんそれを無視してLINEを開く。




拓也さんはまだ帰ってる途中かな。



とりあえず
今日のお礼のメッセージを打ち込んで送信する。



すぐに通知音が鳴って
LINEが来たことを知らせた。



開いてみるとそれは壮馬君からのLINEで
心のどこかで拓也さんからのLINEを期待していた私はちょっとびっくりした。


ちょうどいいタイミングで壮馬君からLINEがきたことと
期待しすぎている自分の両方に。




・




・




壮馬今日はありがとう!助かった!
相談ならいつでも乗るからね!




二言目の内容に心当たりはなかったけど
とりあえずありがとうと返事をする。


すぐに気持ち悪いスタンプが送られてきて
よく見るとそれは拓也さんのスタンプだった。



やっぱり私にはかわいく見えなかったけど。





・




待ちに待った拓也さんからのLINEは
私がお風呂に入っている間に来ていた。



自然と口角が上がった。




江口拓也こちらこそありがとね!また今度誘ってもいいかな?



ベッドに倒れ込みながら返事をうつ。



これが社交辞令じゃなかったらいいな。

もっと話してみたい。




・




・



LINEを返しているうちに
寝ちゃってたみたいで
急いで朝食の用意をする。



家を出る前にスマホをチェックすると
先ほどの返事がもう帰ってきていて
これだけで頑張れそうな気がする。



また何件か知らないアドレスから
メールが来ていたけど
まとめて削除して家を出る。



・




・



拓也さんとのLINEは毎日続いて
仕事終わりと休憩中にそれを見るのが楽しみになっていた。



特に対した内容じゃないけど
仕事でどこに行ったとか
何をしたとか日常の会話が楽しかった。



・



・


今日も午前中の仕事を終えて
昼食を取りながらLINEをチェックする。



江口拓也今日仕事のあと時間ある?ご飯食べに行かない?




確か今日は19:30には終わるはず。


誘われると分かってたら
もっと可愛い格好してきたのに。



Aいいですよ!19





その後何回かやり取りをして
休憩時間が終わったので仕事に戻った。

第十九話→←第十七話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す