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田中 side
俺とAだけの処置室で、俺は小さな手を取り、
優しく包んでみる。
手を握ったのはいつぶりだったか…
｢…ごめんなぁ、A｣
寒さに身体がついていけなかったせいだろうか、
今度は熱が上がってきてるようでほっぺただけが
やたらと赤くなってきている。
そっと髪の毛を撫でると、さらっとして、
冷たく感じた。
森｢Aちゃ〜〜ん、あ、樹先生も居た｣
カーテンがひらっとして、呑気な声の主と目が合うと
へらりと笑われた。
森｢A、お部屋移動しようと思ったんですけど俺めちゃくちゃお邪魔でした？｣
｢いや、大丈夫…｣
森｢…んもぉ(笑)親愛なる樹先生が一晩中ついてたらすーぐ元気になりますって、｣
なぁ？A、
確かめるように聞く声はいつもより強く、
でも、いつも通りの慎太郎だった。
｢慎太郎、ありがとう｣
素直に口から零れ落ちた感謝に反応して、
慎太郎は右眉をくいっと持ち上げた。
森｢俺は全然？…まぁまぁ、ただの倦怠期だと思えば何とかなりますって！｣
｢付き合ってねぇよ(笑)｣
森｢傍から見たらほぼカップルっすよ｣
｢流石に手は出さねぇよ！｣
森｢はぁ！？当たり前でしょ！！｣
2人でははっと笑うと、俺たちの声に反応したのか、
A｢んん…っ｣
｢っ、A？｣
森｢あ、起きたかな？｣
｢っ…よかった…樹先生だよ｣
ゆっくりゆっくり目を開けて、ぱしぱしと
瞬きをしてからきょろっと俺の方を見たA。
じっと俺を見つめて、
A｢ふぇ、じゅいせんせぇ〜〜(泣)｣
｢あぁもうほんっっとごめん！！ごめん！｣
しんどいだろうに、目一杯両腕を伸ばす姿が
申し訳なくて、でも可愛くて。
変な体制なんてお構い無しに、俺は
その両腕を受け取った。
森｢ふふ、じゃあ何かあったら呼んでください｣
｢あ、うん、さんきゅ｣
気を使ってか慎太郎が居なくなるとさっきより大きな声で泣き出したA。
A｢んっ、じゅ、ぃ…しぇ…ﾋｸｯ｣
｢うんうん、ごめんね、先生ひどいこといっぱいしちゃって寂しくさせちゃったね。先生が悪かったから、Aは悪くないからね、Aはいい子だからね｣
樹先生、樹先生、
泣きながら沢山呼んでくれるAの声が
胸に刺さるのを俺は罰だと受け入れひたすら
彼女の背中を摩った。
ーーー
お久しぶりです、
読んでくださる方がいらっしゃるか分かりませんが
描きたくなったので描きます！
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にゃん - 移行おめでとうございます！主様のお話が本当に大好きでずっと更新されないか楽しみにしていました！これからもお話楽しみにしています！ (2021年7月29日 0時) (
レス) id: b34980f8db (このIDを非表示/違反報告)
スモモ(プロフ) - maru_さん» そうなんですね！わかりました！！これからも更新楽しみにしてます！！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: 6b77069b0e (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - みくさん» 本当にありがとうございます(TT)待っててくださって本当に本当に嬉しい限りです！！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: db337c87a7 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - スモモさん» ありがとうございます(TT)もうTwitterやっていません…すみません(;_;) (2021年7月27日 20時) (レス) id: db337c87a7 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 更新ありがとうございます！このお話大好きです！ずっと待っていました！おかえりなさい。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maru_
| 作成日時：2020年10月15日 23時
