目黒さんちのおとなりさんは料理がお好き

○ ページ7

R.Meguro Side


あっという間に食べきってしまった俺を見兼ねて、椎名さんのおかわりしますか？の言葉に遠慮することも考えたけど誘惑には勝てなかった。



チーズが嫌いじゃないか聞いてくる椎名さんに、好きだと伝えると次に出てきた皿にはチーズのトッピング。



それを見て目を輝かせた俺を見て、椎名さんが笑ったけどそんなの気にしてられなくてすぐにスプーンで掬って口へ運んだ。



とろりと溶けたチーズが辛味を抑えていて一皿目とは全然違った味わいになっている。



美味い、美味すぎる。



体型も考えて食事をしないといけないのに、そんなの考えられなくて、一口、また一口と運んでいく。



食欲が止まらない。



気付けば２皿目もぺろりと食べ終えて、椎名さんがおかわりします？とまた聞いてくれたけど、さすがにもう大丈夫ですと断った。



正直まだ全然入るし、まだ食べたいけど。




目黒「ごちそうさまでした。マジで美味かったっす」



「気に入って貰えたみたいで良かったです。目黒さん、良かったらこれどうぞ」




帰り際、椎名さんから渡されたのは今日俺が返しに来たタッパー。



これはまさか、と受け取って少し蓋を開けてみるとさっき食べたばかりのキーマカレーとご飯までセットで入っている。



目黒「え、これ」



「さっきまだ食べたそうだったので、違いました？」



目黒「…違わないっす。でもいいんですか？」



「私の分も取ってますし大丈夫ですよ、チーズも少しかけているので温めて食べて下さい」




うわ、まさかのチーズありとかめちゃくちゃ嬉しいやつじゃん。



明日は朝から撮影だし、行く前に食べて行こう。




「ふふ、そんなに喜んで貰えたら作りがいありますね」



目黒「だって椎名さんのご飯、まだ２回しか食べてないですけどめちゃくちゃ美味いんで」



「じゃあまた食べましょう。いつも作りすぎちゃうのでたくさん食べて貰えたら助かります。目黒さんは何が食べたいですか？」



これバレたら怒られるかもって考えが頭を過ぎったけど、そんなの一瞬で消えて。




目黒「グラタンが食べたいっす」




そう答えていた。

３．目黒さんとラウールくんと炊き込みご飯→←○

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す