9.渡辺さんと宮舘さんとおでん ページ34
S.Watanabe Side
休みが重なった涼太と2人で出掛けた帰り道、見覚えのある顔に「あ、」と声を漏らす。
それを聞き逃すことなく、涼太は俺の視線の先にある椎名さんを見て「誰?」と聞いて来る。
渡辺「目黒の隣の部屋に住んでる人なんだけど、前にご飯をご馳走になってさ」
宮舘「へぇ、翔太がご馳走に」
言葉にしなくても、珍しいと思っているのが伝わってくる。
食が細いのは自分でもわかっているし、それに加えて偏食。
そんな俺が誰かが作ったご飯を食べるなんて、長年の付き合いである涼太からすると珍しいに違いない。
けど椎名さんのご飯はマジで美味かったし、アレはハマる。
「あれ、渡辺さん?」
渡辺「どうも、すごい荷物っすね」
声をかけるべきか悩んでいたら椎名さんの方から声を掛けて来てくれて、軽く頭を下げる。
それにしてもすごい荷物の量だ。
肩には荷物が詰まったエコバックが掛けられて、両手でスーパーの袋に入れられたお米を抱えている。
こんにちは、なんて明るく声を掛けてくれたけど指先が赤くなっているし、きっと重たいに違いない。
渡辺「あの、それ…」
宮舘「持ちますよ」
「えっ、あっ?!」
持ちます、と言おうとした言葉を涼太の声に慌てて飲み込む。
椎名さんと初対面のくせに、コイツはこういう事をさらりとやってしまう。
涼太に荷物を待たれて慌てる椎名さんに「俺の連れだから大丈夫っすよ」と言いながら肩に掛かっているエコバックを持ち上げる。
渡辺「うわ?!重っ?!」
宮舘「翔太、声が大きい」
渡辺「いやだって重すぎ」
何入ってんの、と覗いてみるとお肉に野菜に材料が沢山詰め込まれていた。
え、待って待って。
渡辺「……買い過ぎじゃね?」
「うっ…今度ラウールくんに油淋鶏を作ってあげようと思ってたら、歯止めが効かなくて」
あぁ、そういえばラウールも椎名さんに結構懐いてるんだっけ。
アイツはバカみたいに食べるからな、確かにこれぐらいの量が必要かもしれない。
宮舘「翔太、とりあえず立ち話もなんだし移動しない?」
渡辺「あぁ、そうだな。椎名さんはこのまま家に帰ります?」
「え、はい」
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ちゅんまろ(プロフ) - こんばんは!今日久々に読んでみたくなり、またきちゃいました!何度読んでも楽しくて好きです。まだ会えてないメンバーとどぅ出会うのか気になります☆ (11月16日 23時) (レス) id: 27aea2a3e7 (このIDを非表示/違反報告)
kazu48(プロフ) - こんばんは(*・∀・*)ノ初めまして。楽しく読ませて貰っています。そして何度も読んでます。続きが凄く気になります。気長に更新待ってます。 (10月19日 4時) (レス) id: 00fd7e8319 (このIDを非表示/違反報告)
Happy(プロフ) - 初めまして。とても面白いです!続きが読んでみたいです。更新楽しみにしています。 (8月21日 16時) (レス) id: ce8f99c728 (このIDを非表示/違反報告)
メェネェ(プロフ) - 続きが読んでみたいです!楽しみにしています! (8月10日 8時) (レス) @page1 id: f6ab9f70c2 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新楽しみにしています! (7月23日 21時) (レス) id: 761c21ee7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すん | 作成日時:2022年2月26日 15時