12月9日 プリムラ・オブコニカ -hayato- ページ23
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幼い頃、俺はずっと光を追いかけていた。
眩くキラキラしたその光は追いつくことのなくどんどん先へ進んでいく。
ふと、俺を待つように立止ったかと思うとまたどこかへふらっと行ってしまうから
俺は、その光を見失わないようにずっと走り続けた。
“君のいるその場所へ”
彼女は、近所に住む4歳離れたお姉ちゃん。
人見知りで大人しい性格だった俺の傍にいつも居てくれて遊んでくれた優しいお姉ちゃん。
あるとき、そんなお姉ちゃんみたいな存在だった彼女がダンスを始めたことを知った。
最初の頃は、習いたてのステップを見せてくれて少し教えてくれたりした。
でも、ダンスを踊ってくれたときから遊んでいたときには見たことがないくらい楽しそうな表情の彼女は次第にダンスに集中するようになり、俺との遊ぶ時間が減った。
離れてしまうお姉ちゃんが嫌で。
親に頼んで俺もダンス教室に通うことになった。
…この時がなければ俺は、ダンスなんてしてなかったと思う。
先にダンス教室に通っていた彼女は教室の中でもレベルが高いクラスに入っていて
初心者コースの俺とは明らかな差があった。
年齢別、ジャンル別のクラス分けのなか、
1つだけ、年齢もジャンルも関係ないクラスがある。
それが、彼女のいるクラス。
俺は、必死でダンスの練習をした。
お姉ちゃんに追いつきたいから。
お姉ちゃんに褒めてほしいから。
毎日、何時間もの練習をして
半年後、俺は彼女と同じクラスに入ることになった。
その時の彼女の喜んだ顔が忘れられなくて
俺は、彼女のためだけにダンスに取り組んでいた。
一緒のチームとして大会にでることもあったが
個人戦としてお互い競い合ったこともあった。
彼女に会うのは、ダンス教室とその帰り道だけ。
それでも、変わらず俺を可愛がってくれた彼女がある時、
『隼は、ダンスで生きていけると思う。隼がダンスしている姿をずっと見ていたい』
この言葉で俺は、プロを目指すことに決めた。
今思えば単純で浅はかな考えだったけど
それでも、彼女が俺のすべてだった。
俺はいつしか、お姉ちゃんではなく一人の“女性”として彼女を見ていた。
そんなとき、ダンス教室でオーディションが行われた。
もちろん、俺は参加した。
彼女に喜んでほしくて…。
彼女は、そんな俺に“がんばれ”と背中を押してくれた…。
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ESORA(プロフ) - くーちゃんさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです。そして、完成させることができなくて本当に申し訳ございません。ただいま、花言葉にちなんだ作品と季節のイベントごとにちなんだ作品を考えております。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。 (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 25d2cc9f9e (このIDを非表示/違反報告)
くーちゃん(プロフ) - 終わってしまうのが悲しいぐらいこの作品が大好きでした…もしまたいつか更新される事などがあればぜひ見させていただきます！！ (2019年10月5日 1時) (レス) id: 85a3dfc575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ESORA | 作成日時：2018年12月9日 3時
