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亜「クスッ やっと自覚した??」
自分の世界に入ってた俺をニヤニヤしながら運転する亜嵐君。
「…なんか、分かった気がするけど認めるのがすげぇ嫌。」
亜「ハッ 何それ?!思春期の男子かよ。 王子が聞いてあきれるわ。」
「だって!認めたとしてもさ、あいつ俺のこと嫌いでしょ?そんな失恋分かってる想いに気づいてもなぁ…。」
ため息混じりにそういうと…。
亜嵐君はチラッと俺の方を見てからまたクスッと笑った。
亜「…それは、“涼太が思ってるだけかもよ?”」
「 え? 」
亜嵐君のまたしてもの謎発言に目を向けると。
丁度そのタイミングで車が停まった。
車が停まったのは目の前の小高い丘の駐車場。
亜「はい!降りるよー。」
「え? ちょっと待ってよ」
さっさと車を降りて丘を登ろうとする亜嵐君を止める。
「亜嵐君!行きたい場所ってここ?てかここどこ?何のために?」
辺りを見回すと駐車場に停まってるの亜嵐君の車とその2個ほど隣に停めてある車の2台だけ。
周りは、静かで本当にここは東京か?と思うほど自然に囲まれた場所だった。
俺のてんぱり具合にやっとこっちを振り返った亜嵐君が肩眉を上げて
亜「…付いてきたら分かるよ。ここに来た意味も、“Aちゃんの気持ちも”」
「…え?」
亜嵐君は、それだけ言うとまた前を向いて足を進めた。
訳の分からない俺は、それでも彼の後を追った…。
駐車場から少し歩くと微かに聞こえる人の声。
声というより、歌。
この歌、この声。
俺は、…知ってる。
「…え?」
丘を登り終えて先を歩いてた亜嵐君が近くの木に体を寄せて隠れる…。
俺も、それに続いて亜嵐君の後ろから彼の目線の先を追うとそこには
ベンチに座っている龍友くんと…
青空の下。
両手を広げて歌う。
“あいつ”がいた。
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ESORA(プロフ) - くーちゃんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです。そして、完成させることができなくて本当に申し訳ございません。ただいま、花言葉にちなんだ作品と季節のイベントごとにちなんだ作品を考えております。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。 (2019年10月14日 21時) (レス) id: 25d2cc9f9e (このIDを非表示/違反報告)
くーちゃん(プロフ) - 終わってしまうのが悲しいぐらいこの作品が大好きでした…もしまたいつか更新される事などがあればぜひ見させていただきます!! (2019年10月5日 1時) (レス) id: 85a3dfc575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ESORA | 作成日時:2018年12月9日 3時