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NAOTOさんは、どこか遠くを見ながら話してくれた。
自分が店に顔を出す度に私にちょっかいをかけていたことが彩華ちゃん含め、他のスタッフからはよく思われていなかったらしい…。
周りとつるまない私に不満を抱いてた彼女達がNAOTOさんの件もあり私を困らそうと今回のことを企てていたこと。
NAOTOさんは、たまたまスタッフが話しているところを聞いて尚更、私の傍でちょっかいを出すふりをしながら私に、危害が加えられないように守ってくれてたことも話してくれた。
NAOTOさんの話を聞いて。
ずっと見守ってくれていた彼に自分がしてきた態度が申し訳なく思えてくる…。
そもそも、スタッフとのコミニュケーションが取れていなかったのは私の責任で、私がいなければ今回のことはなかった…。
『…何も知らなくてすみません。NAOTOさんに迷惑かけて…。私ッ』
″店を辞めます。″
そう、言おうとした時彼が目の前に立って私の顔の前でパンッと手を叩いた。
「さっきから違うッて言ってるでしょ?Aちゃんは悪くないから。それに、さっきあいつらに言ったこと聞いてなかった??Aちゃんは、うちの店に必要なの。だからさ…。辞めるなんて言わないで?ね?」
そう必死な顔で話すNAOTOさんの頬は少し赤くなっていて…。
『…。NAOTOさん、…、もしかして酔ってますか??』
目の前にある彼の顔にそっと掌をあてると彼は慌てて私と距離を取った。
あ、今度は耳まで赤い。
何だかいつもウザイと思ってた彼が急に可愛らしく見えてきて…、
思わず ふふっと笑ってしまった。
そんな私に、怒ったような表情をして
「もう!Aちゃん大人をからかい過ぎ!ちゃんと俺の言ったこと分かったの??辞めないでって言ったんだけど?」
ぷりぷり怒る真似をする彼に
もっと可笑しくなって私はお腹を抱えて笑った。
しばらく笑っている私を見てホッとした表情のNAOTOさんは
その優しい笑顔を私に向けて。
「…良かった。笑ってくれて。」
彼の言葉と表情にドクンッと胸に響いたのは何だったんだろう…。
『…仕事に生きるって言ったのにバカですよね…騙されるとか…」
彼を見るのが途端に恥ずかしくなり視線を逸らすと
地面を見つめたまま呟いた。
『こんな感じだから、彼氏にもフラれるし…長続きしないんだろうなぁ』
自分のバカさ加減に乾いた笑いが出る。
その場にしゃがみ込んだ私に
「 別に、そのままでいいんじゃない? 」
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ESORA(プロフ) - マカロンさん» 返事が遅くなり申し訳ありません。すごく嬉しかったです!!一応来年の11月末まで続けるつもりだったので、もしよかったらこれかも見ていただけると嬉しいです。宜しくお願い致します。 (2018年12月16日 15時) (レス) id: 44dad9860d (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - ESORAさん» すみません…夏とか勝手な事を…f(^_^;人には人のペースがありますよね!あまりにも作品が良すぎて、調子に乗って言ってるだけなので負担にならないといいのですが…。 体に気をつけてマイペースに活動を楽しんで下さい♪ (2018年12月8日 2時) (携帯から) (レス) id: d90a572a32 (このIDを非表示/違反報告)
ESORA(プロフ) - マカロンさん» コメントありがとうございます。夏の花までいけるように毎日少しずつではありますが更新したいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。 (2018年12月8日 2時) (レス) id: 44dad9860d (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - こんばんは。素敵なお話ですね!私はお花も好きですし、ランペファンなのでより嬉しいです!夏の花言葉ストーリーも楽しみにしています^▽^無理をせずに頑張って下さい♪応援してます! (2018年12月7日 22時) (携帯から) (レス) id: d90a572a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ESORA | 作成日時:2018年12月1日 22時