【防弾少年団】防弾といっしょ。【男主】 (ページ7)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:58,203 hit

. ページ7

.

「母さん、っ、やっぱり…、っダメだった…。」

嗚咽まじりに亡き母の写真の前で懺悔する。

今日、長い間会えていなかった弟に会いに行った。
小さい頃からキレイな顔立ちだな、って我が弟ながらそう思っていた。いや、ひいき目無しに。
すげぇなぁ。世界で活躍、か。
……もう、戻れないのかも。

弟とは、血が繋がってなかった。

母さんが、小学4年の夏に亡くなった。病気だった。父さんも悲しいはずなのにすぐ立ち直り、俺を育てあげた。そして、俺は中学に無事に進学した。

俺も中学生になった事で心身共に余裕が生まれ、父さんも俺の事だけじゃなくて良い人見つけなよ、と進言した。

驚きながらも父さんは嬉しそうに頷いてくれた。
その時は父さんが嬉しそうに笑ってくれてて、俺も凄く嬉しかった。

でも、あんなことになるなら父さんには悪いけど勧めなければ良かったのかなぁ、なんて。

バチンっ

あたりに乾いた音が響いた。
ただただ、呆然と地面を見続けることしか出来なかった。それでも、後からジンジンと痛みを増す頬に意識を戻される。

義母「目障りなのよッ！！」

俺、今…叩かれた、のか？

義母「っあんたなんか…今すぐにでも追い出してやりたいわっ！！」

あの日、俺が見たにこやかに笑う義母とは別人のように思えた。

それを皮切りに義母の暴力が始まった。
学校終わりの昼、父さんは仕事でいなくて、テヒョンも外に遊びに行っている。
そういう家には俺しかいない時を狙って、服で隠れて見えないところを叩かれたり、痣になるくらいつねられたりした。
たまたまテヒョンが家にいる時は、すれ違いざまにポツリと嫌味を言われたりした。

辛かったけど、父さんの幸せのため、そして幼い弟のためと言い聞かせた。

そして夏休みが始まってから、俺は喧嘩というものを覚えた。憂さ晴らしするように喧嘩に明け暮れてた。

補導時間を越えて帰ってきたこともあった。
父さんが玄関で「心配したぞ」と抱きしめてくれた時、思わず泣いてしまいそうだった。

th「っ、……。」

1人で怪我の手当をしている所をテヒョンが心配そうに、不安そうに見ていることも知ってた。

「……。」

弱い俺は見て見ぬふりをした。

自分に必死に言い聞かせて誰からも手の届かない場所を求めて

逃げ続けた。

--------ｷﾘﾄﾘ線--------

重いですね…。