【雪男】俺らのイケメンマネージャー【男主】 (ページ48)

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遊馬side

″変じゃない″か…

ラウに言われた言葉を心の中で何回も反芻した。
周りに何度も「変だ」「おかしい」と言われて、自分でも、そう思っていたのに、13歳も違うこの子はいとも簡単にその考えを否定した。

(俺は、″変″じゃないのか)

誰かに言ってほしかったその言葉を言われて、じんわりと心が暖かくなるのを感じる。

『ありがとう、ラウ……って、あれ？』

それだけ言って満足したのか、はたまたもう限界だったのか、いつの間にかラウは規則正しい寝息をたてて、すやすやと眠っていた。

『ありがとうくらい言わせてよ』

ふわふわの頭を撫でると微かに口角が上がって気持ちよさそうな表情を浮かべる。

『ふふ、赤ちゃんみたいだなぁ』

俺もそろそろ寝よう、そう思いゆっくりと目を瞑る。
それでも、頭の中はラウの言葉がぐるぐると回っていつものようにすんなりと寝付けない。

(いつか、こんな俺でも好きって言ってくれる人が現れて、俺も好きだよって言える未来は来るんだろうか…)

そんな事を考えながら、目を閉じた。

柔らかい笑顔と、優しい声。

そんな誰かが、夢に出てきた気がした。