【ONEPIECE】誤解エブリデイ！！！

誤解その28＿意志を聞くまで ページ28

マルコside＿＿＿





「？！おいお嬢ちゃん、避け…ッ」





サッチの声も虚しく、少女、Aの右腕は切断される





「お前ら！！道を開けろ！！！」





まさか本当に、不運に当たりに行くとは思わなかった
普通あんなものが上から落ちてきて、それでも不運を終わらせるために当たりに行く者はほとんど居ない

助ける義理なんて少しもないのに、おれは自分の上着で必死にAの腕を止血して、走って医務室へ連れていく





「！マルコ隊長、その子は…」


「緊急だ、今すぐ手術するよい。手の空いてるやつは来い」





ここの船の船医は優秀だ。自分もそうだと自負している
おれが声をかければ、直ぐに手術の準備をしてくれた

＿＿＿別に助ける義理はない
それでも助けようと思ったのは、サッチから真実を聞かされた時、まるで信じていた者に裏切られたような目をしていたからだ

態度は威圧的で上から目線だが、それでも分かる
きっと、この不運を守ってくれるやつが居たんだろうと
そして、そいつらに騙されたんだろうと

おれは＿＿＿こいつのこれからの意志を聞きたい
その為にも助ける





「さて、意志を聞くまでは死なせないよい＿＿＿」







.








.








.









手術が無事終わり、輸血も終わった
すぐ目覚めることはないと思うが、まァ気長に待とう

コイツは裕福な家に生まれたと言ったが、確かに服装や姿勢等の振る舞いからそれは何となく察していたが、それでも、こう＿＿＿上手く言葉に表せないが


"つまらない人生だ"って顔をしていた


最初の時もそうだ。おれに「答えによっては命はない」と言われた時だって、焦りもせず、泣きもせず、震えもせず、むしろ「頭が揺れているから待て」と言って甲板にそのまま寝転がるやつだ

死なんて少しも恐れてない、とでも言うように





「＿＿＿不思議なやつだねぃ…」





おれは、この恐れを知らない少女に
大の大人に囲まれて尚態度のでかいこの少女に

ほんの少し、興味が湧いたのだった

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