授かりし者 ページ10
階段の先にはラフェットが安堵の溜め息をついている。
その彼女はフェイルの翼と光輪が復活していないのを悟ると、小さく肩を落としていた。
「お祈りをするのはいいけど……少し長すぎない？」
もう2時間よ、と言われて漸くフェイルは本格的に眠っていた事を感じた。
「何故か分かんないですけど……すっごい眠くなって、お祈りしたその場で寝てしまってました」
恥ずかしそうに隣で笑う彼女と共に、天使界の内部へと戻っていくラフェットも笑みを見せる。
「あら、フェイルがうたた寝なんて珍しいわね。何か夢でも見た？」
「はい！ウチが見た夢は……」
軽く尋ねたラフェットは、フェイルが頷いたのに何故か驚きを隠せないように瞳を揺らす。
いつもと同じ他愛の無い話をするように夢の内容を話せば、徐々にラフェットの目が見開かれていった。
「……で、目が覚めました。ってラフェットさんッ！？」
フェイルが話し終えた瞬間、ラフェットが彼女の腕を掴むと再び走り出す。
周りの天使の目を気にすることもなく、ラフェットが目指したのは長老の間。
「ラフェット！それにフェイル！」
「すみませんッ！オムイ様に急用があるのです！」
走って現れた事を咎めるように護衛の天使が声を尖らせるも、そう弁解した彼女はオムイの前へ片膝をつく。
息を整えながら、フェイルも漸くの事で同じ体勢になった。
「うむ、どうしたのじゃラフェットよ？」
椅子に座り直し、相変わらずの優しげな声で問うオムイへラフェットが興奮冷めやらぬ口調でこう告げた。
「フェイルが……世界樹様からのお導きを授かりました！」
ラフェットの言葉から、長老の間はてんやわんやに。
急かされたフェイルが夢の話をすれば、オムイは感動のあまりか瞳を潤ませていた。
「フェイル、お主は再び地上に戻らねばならぬ」
「え、と……それはどういう……？」
戸惑うフェイルとは対照的に自信ありげに告げたオムイが続ける。
どうやら世界樹の下では眠っても、夢を見ることは不可能であるという言い伝えがあるらしい。
現にそこで夢を見た者はいないそうだ。
仮に夢を見た者がいれば、
それは世界樹からの使命を授かりし者だと言われていた。
明けましておめでとうございます！
今年も宜しくお願いします！
CrazyBook
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CrazyBook(プロフ) - キキさん» すみません、未満警察とはなんでしょうか？ (2021年3月8日 20時) (
レス) id: 66a0a0e5f5 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» その他に未満警察に関して詳しいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - うーん・・・まずオチをイザヤールにして設定は作者の設定を参考して書いてみようかな？どの部分か・・・うーん・・・わからないです・・・ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - キキさん» 設定のどの部分が使いたいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» うーん・・・ (2021年2月21日 16時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年10月11日 23時
