変な夢 ページ9
ー人間は……失敗作だ……
地の底から響くような低温に、意識が浮上する。
起き上がったフェイルが辺りを見渡すも、そこは何も存在しない漆黒の中。
「どこ……ここ？」
自分自身の姿は見えるため、ただの暗闇でない事は分かる。
先程の声の主を探ろうと、後ろを振り返ってみた。
と、
流星群の如く地上へと降り注ぐ紅い閃光が見えた。
反射的に地を蹴って近付くと、それはどうやらスクリーンのような物に映った映像。
あのような閃光が降り注げば、人間界はひとたまりもないだろう。
ーお待ちくださいッ！！
食い入るように見つめていたフェイルの耳に、澄んだ女性の声が飛び込んできた。
それと同時に紅い閃光を打ち消したのは澄んだ葵の閃光。
ーなぜだ……なぜ邪魔を……
人間等を庇おうと言うのだ……！？
ー私は……人間を信じています
相変わらず低い声が響きわたるも、葵の閃光の主も引く気は無いようだ。
芯の通った声で紅い閃光の主へ語りかける。
その時、
「……ッ！？」
フェイルは背後に何者かの気配を感じた。
振り向くも姿は見えず、風のように辺りを動き回っているのが感じられる。
気配を辿って再び振り返ると、先程のスクリーンは無くなっていた。
ーフェイル……フェイルよ……聞こえていますか……？
それなのに、先程の澄んだ声が彼女へと届いてくる。
「誰……？姿を見せなよ」
そう尋ねたフェイルは警戒心を跳ね上げ、腰の扇を引き抜き油断なく身構える。
ー私は……貴女の道を切り開く者です
はぐらかしたような答えが聞こえたかと思うと、彼女の背後に別のスクリーンが現れる。
そこに映っていたのは巨大な神殿のような建物と、その側に植えられた大樹。
見ればその大樹の葉は透き通るような葵色をしていた。
映像をよく見ようとフェイルが足を踏み出す。
途端に彼女の足場が溶けるように消えた。
落下していく感覚に固く目を閉じて受け身をとった時、
彼女は目を覚ました。
「はぁっ……はあっ……」
未だに残る重力の感覚に肩で息をしながら辺りを見渡す。
そこは世界樹の根本。
どうやら先程寝てしまってから、夢を見ていたようだ。
「変な夢……」
のそりと体を起こし、世界樹を見上げる。
「もしかして夢を見せたのは……」
「フェイル〜！いるの〜？」
ボソリと呟いた声は、階段下から聞こえてきた声にかき消される。
彼女を探しに来たのか、見ればラフェットの姿がそこに。
「いますよ〜！どうしました？」
世界樹へ一礼をし、フェイルは律儀に返事をしながら階段を駆け降りた。
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CrazyBook(プロフ) - キキさん» すみません、未満警察とはなんでしょうか？ (2021年3月8日 20時) (
レス) id: 66a0a0e5f5 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» その他に未満警察に関して詳しいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - うーん・・・まずオチをイザヤールにして設定は作者の設定を参考して書いてみようかな？どの部分か・・・うーん・・・わからないです・・・ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - キキさん» 設定のどの部分が使いたいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» うーん・・・ (2021年2月21日 16時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年10月11日 23時
