石碑 ページ7
「……どうか……を……ください……様……」
フェイルが例の扉の奥へ歩を進めれば、聞こえてくるのは声量を抑えた祈りの言葉。
淡い光の灯る小さな空間を恐る恐る覗き込めば、
そこにいたのは見知った天使の姿が。
「ラフェットさん……！」
「……！」
喜びのあまり、思わず名を呟いたフェイルを振り返ったのは紛れもないラフェット。
彼女が先程祈りを捧げていたのは、角が擦りきれて丸くなった石盤のような物。
それが何かを確かめる前に、フェイルの視界は突然真っ暗になった。
気が付けばラフェットによって強く抱き締められていたのだ。
「フェイル……良かった……ッ……！」
「ラフェットしゃん……苦しぃ……！」
フェイルが背中を叩けば、ラフェットはハッとしたように彼女を押し付けていた胸から解放する。
「ごめんなさいね、フェイル。嬉しくてつい……」
涙の筋を頬から拭い、ラフェットは眼鏡の奥の瞳を細めて安心したような笑みを浮かべた。
「ウチもすっごい嬉しいです！師匠が天使界にいないって聞いたから……」
嬉しげな笑みの奥に不安が拭い切れていないフェイルの姿に、ラフェットは彼女を手招きする。
そしてその空間に唯一ある石盤の前へと歩み寄った。
「これは……石碑？」
「そうよ。天使界で最も勇敢で優秀だった天使……エルギオス様を讃える石碑」
初めて聞く天使の名に相槌を打つ彼女へ、ラフェットは続ける。
「貴女の師匠、イザヤールのお師匠様よ」
「っえぇ！？」
思いがけない事実に、フェイルは隠すこともなく驚きの声を漏らす。
「彼は弟子をイザヤール一人しかとらないかったの。イザヤールが弟子を貴女しかとらなかったみたいに」
師匠のルーツの一部を知ったフェイルは、石碑に向き直ると両手を合わせて目を閉じた。
「師匠が……皆が無事にここへ帰ってこられますように……！」
そう呟いた彼女が顔をあげれば、ラフェットが軽く頬を緩めていた。
「あの日から……私も毎日ここで祈っていたの。やっぱりエルギオス様の力は偉大ね……」
同意を求めるように向けたラフェットの目が、ようやく驚きで見開かれる。
「貴女……翼と光輪はどうしたの！？」
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CrazyBook(プロフ) - キキさん» すみません、未満警察とはなんでしょうか？ (2021年3月8日 20時) (
レス) id: 66a0a0e5f5 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» その他に未満警察に関して詳しいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - うーん・・・まずオチをイザヤールにして設定は作者の設定を参考して書いてみようかな？どの部分か・・・うーん・・・わからないです・・・ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - キキさん» 設定のどの部分が使いたいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» うーん・・・ (2021年2月21日 16時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年10月11日 23時
