塔 ページ14
「ちょっとすみません」
「は、はいっ！て、転職をお望みでしょうか……？」
フェイルが声を掛ければ、大臣は恐る恐る首をかしげる。
この様子からすると転職を望む人々から何度も罵声を浴びせられてきたのだろう。
彼女が首を横に振れば彼の顔は途端に顔色が良くなり、ほっと安堵の息を漏らしていた。
「それではどういった御用でしょうか？私でよければお聞きいたしますが……」
姿勢と服装を正した大臣の状態が安定しているのを確認したフェイルは騒ぎの理由を問う。
大方の内容は漁師のような男性と同じだが、気になる単語が飛び出してきた。
「……そう言えば大神官様は最後に転職の儀式を行った者から金色の果実を頂いておりましたな。あれは見慣れない物だったので良く覚えていますぞ」
「金色の果実っ！？」
血相を変えて声を上げたフェイルに驚きを隠す事もなく大臣は何度も頷いて見せる。
「そ、それ！すっごい力を持った果実なんだって！ウチはそれ探してんの！」
「そうでありましたか……！」
目を見開く大臣に畳み掛けるように、サンディの誘導の下「食べた者に様々な力を与える果実」だという説明を続ける中、彼が不意に「あ！」と大声を上げた。
「力を授ける……それであれば大神官様は【ダーマの塔】に向かったのかもしれません」
彼の説明からすると、その塔は以前転職の儀式が行われていた場所のようで今では魔物の巣窟になっているようだ。
となればフェイルの選択肢は１つ。
「その塔、行ってきます！」
大臣の感謝の言葉を背に階段を駆け降り、先程の人混みを再びすり抜ける。
「チビちゃん！そんな慌ててどうしたんだ！？」
ぶつかりかけた先程の漁師に問われ、大神官を探しにいくと告げれば人混みから喜びの声が上がった。
少し気を良くして立ち止まり人々からの声援を受ける中、彼女はふと思い出したある質問をする。
「あ……今日って何日です？」
誰かが答えてくれた今日の日付は、彼女がある約束をした日から丁度1週間が経過していた。
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CrazyBook(プロフ) - キキさん» すみません、未満警察とはなんでしょうか？ (2021年3月8日 20時) (
レス) id: 66a0a0e5f5 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» その他に未満警察に関して詳しいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - うーん・・・まずオチをイザヤールにして設定は作者の設定を参考して書いてみようかな？どの部分か・・・うーん・・・わからないです・・・ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - キキさん» 設定のどの部分が使いたいですか？ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» うーん・・・ (2021年2月21日 16時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年10月11日 23時
