地下 ページ4
ゴロゴロ、と雷の鳴る灰色の空を睨み付けるサンディ。
彼女はフェイルの肩に腰掛けていた。
フェイルを含めた4人と言えば……
廃墟と化し、朽ち果てた城を前に立ち尽くしていた。
今にも残った外壁は崩れ、一面が毒に飲み込まれても不思議はないその場にはレオコーンの姿はない。
雨でぬかるんだ地面には、馬の蹄鉄の痕が残っていた。
それを辿ると、地下への階段が口を開けている。
そのそばにはあの黒馬の姿があった。
見れば、馬の足元の土には【ありがとう】と書いてある。
真新しいそれは、レオコーンの物だろう。
「……ほら」
フェイルが立ち尽くした馬を入口付近に連れていけば、流れに乗るようにして馬は廃墟を後にした。
「いいのか?」
ガイアの問いに頷いたのはリアンだ。
「レオコーン……黒バラの騎士は、もうこの中から出てくる気が無いようですからね……」
ふーん、と空返事を返した彼の目が、本棚の前に立つクルスの姿を捉える。
「おいメガネ、なんかあったのか?」
「いいや」
ガイアに返事をしたクルスが一冊の本を取り出す。
途端にそれはバラバラと崩れ、地面に散っていった。
「無い、というか読めないね」
フェイルの言う通り、長年の雨風によってルディアノにあったほとんどのものは朽ち果てている。
では、雨風の影響の少ない地下に何があるのか……
一同の視線が地下への階段に集まった。
「行こう、何があっても」
フェイルを先頭に、一同は地下へと足を進めて行った。
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CrazyBook(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!亀更新かもしれませんが、気長に読んでください! (2018年9月7日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
かな - 始めて読んだけれど内容がとても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2018年9月6日 23時) (レス) id: ad5e0a46a7 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 星咲夜空さん» 最高のコメントありがとうございます!更新は不定期ですが、オリキャラと共に話を続けていきます!気長に読んでください! (2018年6月9日 17時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
星咲夜空(プロフ) - ドラクエ9の小説は少ないし、内容も面白いので、更新が嬉しいです!頑張って下さい! (2018年6月9日 17時) (レス) id: b950053151 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - ねこさん» コメント、ありがとうございます。非定期の亀更新ですが、気長に読んでください! (2018年3月11日 23時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:CrazyBook | 作成日時:2018年3月5日 5時