短剣 ページ11
「ど、どういう事よ！？」
誰よりも狼狽えていたのはイシュダルだ。
彼女を見ることもなく、フェイルは手を握ったり開いたりを繰り返している。
「人間ならばこの呪いが効かない筈がない！！」
そう叫んだイシュダルの瞳がハッと見開かれた。
そして視界の端に、隅に隠れていたサンディの姿を捉えるとフェイルに向き直る。
「まさか……！」
唇を噛み締めるイシュダルに、一同は訳が分からないままフェイルの周りへ集まった。
「お前ホントに大丈夫かよ？」
若干不安げな猫目に、フェイルは大きく頷く。
「ビリビリッ！って意識が一瞬トんだだけ……」
呪いなんて嘘じゃないの？と嘲笑気味に付け加えた彼女に、血走ったことで更に紅い目を向けるイシュダル。
その手には鋭利な短剣が握られていた。
「お前達に呪いが効かないのならば……私が直々に切り刻んでやるッ！」
奇声をあげ、コウモリのような翼を広げたイシュダルが4人へ突っ込んでくる。
ビュオンッ！と横に振られた短剣がリアンの頬を掠めた。
それを境に、彼女はリアンを集中的に狙っていく。
「しつこいですわ！！」
そう吐き捨てるリアンの頬には冷や汗が伝う。
小回りの利く短剣に、槍で太刀打ちするのには限界が生まれてきた。
背後から一同が援護を仕掛けるものの、“ヒャド”や“バギ”に阻まれて近付くことも、攻撃魔法もままならない。
と、
ザシュッ！
肉の裂ける音と共に、リアンの右腕へ紅い筋が走った。
槍を落とした彼女に、正面からの短剣が襲いかかる。
「“バンパイアエッジ”ッ！」
そう叫んだイシュダルの短剣はリアンの胸へ突き刺さる……
前に止められた。
「ッ〜〜〜〜！！」
二度目の妨害に、イシュダルはギリリと奥歯を噛み締める。
「まさか、魔法使いの僕に短剣を出させるとはね……」
彼女の短剣は、フロンズナイフを構えたクルスに受け止められていた。
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CrazyBook(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて何よりです！亀更新かもしれませんが、気長に読んでください！ (2018年9月7日 20時) (
レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
かな - 始めて読んだけれど内容がとても面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2018年9月6日 23時) (レス) id: ad5e0a46a7 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 星咲夜空さん» 最高のコメントありがとうございます！更新は不定期ですが、オリキャラと共に話を続けていきます！気長に読んでください！ (2018年6月9日 17時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
星咲夜空(プロフ) - ドラクエ9の小説は少ないし､内容も面白いので､更新が嬉しいです!頑張って下さい! (2018年6月9日 17時) (レス) id: b950053151 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - ねこさん» コメント、ありがとうございます。非定期の亀更新ですが、気長に読んでください！ (2018年3月11日 23時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年3月5日 5時
