寂しさの強がり ページ50
ー黒バラの騎士……
白ユリの姫……
北行く鳥……
黒バラ散った……
先程聞いた童歌の一部を呟き、フェイルは天井を仰いだ。
既に日付も変わろうとする時間帯、
同室のリアンとサンディとは裏腹に彼女は眠れずにいた。
「……レオコーンは何に敗れたんだろ……？」
ふと湧いた疑問を呟き、ベッドから降りる。
窓に近付きカーテンをずらすと満月が顔を覗かせていた。
と、
ーいつまで起きてんのよ〜……
欠伸混じりの声に背後を振り向く。
パタパタと控えめに羽を動かしなから、目が覚めたサンディが窓辺へ降り立った。
「んー……ウチが眠くなるまでかな」
わざとらしく欠伸をするフェイルを彼女はジッと見つめる。
ーやっぱ不安なの？
突如核心を突かれ、思わずフェイルは目を見開いた。
「そんな驚かなくてもいいっしょ！だーってアンタ、気ぃ抜くといっつも空見てるじゃん。
だからお仲間の事とか、天使に戻れるかを心配してんじゃないかなーって」
納得したように頷くと
「アタリ」
と小さく返し、フェイルはカーテンを閉める。
気の抜けたようにベッドへ横になる彼女の横に座ったサンディは更に続けた。
「ね、リアンとかに「自分は天使だー！」って言わないの？」
それには小さな苦笑が返される。
「ウチが天使とか信じないでしょ……！それにさ、一緒に旅してくれるのもレオコーンのゴタゴタが終わるまでだろうし……」
語尾を濁らせる彼女は寝返りをうつと、サンディへ背を向けた。
「……寂しいんならさ、強がんなくていいんじゃないの？」
………
フェイルからの返答はない。
ふて寝かと思いきや、熟睡を始めていた彼女に今度はサンディが苦笑する。
「もう少しさ、一応人間としての旅を楽しめばいいのに……マジで何でも独りで背負わないで欲しいわぁ〜……」
彼女は小さく愚痴を吐き、ベッドから下へ落ちていた毛布を拾い上げ、ソッとフェイルの上に掛けるのだった。
続編へ行きます！
よろしくお願いします！
CrazyBook
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キキ(プロフ) - CrazyBookさん» タイトルと設定で苦戦中・・・ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
YUMARU - これみたあと、ドラクエ9久々にやってみましたww小説見ていて面白かったです！(*^^*) (2020年11月1日 15時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 群青の田舎人さん» ありがとうございます！嬉しい限りです！亀更新かもしれませんが、気長に読んでください！ (2018年8月24日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
群青の田舎人 - この小説を読んでドラクエ9引っ張り出してきましたwとても面白かったです！更新楽しみにしてます！(*^^*) (2018年8月24日 13時) (レス) id: 63b7e4717d (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - サリナさん» 勿論大丈夫です！占いツクールで書かれるのであれば、是非読ませてください！楽しみにしています！ (2018年4月12日 21時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月15日 14時
