知っている ページ45
「大丈夫なのか？僕達を連れてきて……」
不安げなクルスに、扉を閉めたフィオーネは頷く。
彼女の自室に連れてこられたフェイル達はジッと彼女を見つめていた。
「もしかして……ルディアノのことを知っているとか…！？」
期待十分な彼女に瞳に応えるようにフィオーネは大きく頷く。
「教えていただけるのですか…！？」
驚きの隠せないリアンにも小さく頷き、フィオーネは深呼吸をすると口を開いた。
「聞いた事があると言っても……子供の頃にばぁやが歌ってくれた童歌の歌詞にです。私自身は詳しくは覚えていないのですが……そのばぁやなら歌詞を全て覚えている筈です」
成る程な、と小さく呟いたクルスはメガネをクイと押し上げる。
「何もねぇよりはマシかもな。助かるぜ姫さん」
いつの間にか腰掛けていた椅子から降り、部屋を出ようとしたガイアの肩をフェイルがガシリと掴んだ。
そのまま彼女はフィオーネへ視線を移す。
ーそのばぁやさんは……今どこに？
ハッとしたように目を開いたフィオーネは豪華な本棚から一冊の本を抜き出す。
更にその中から色褪せた地図を取り出した。
「このエラフィタという小さな村です。セントシュタインから北に向かい、橋を渡って道なりに進めば辿り着ける筈です」
それを聞き、今度こそ部屋を出ようとしたガイアの肩を再び誰かがガシリと掴む。
「あ？」
見ると彼の肩を掴んでいたのはクルスだった。
「姫、貴女はなぜ黒騎士の討伐に乗り気ではないのですか？」
尋ねられたフィオーネは一瞬だけうつ向き、すぐに一同へ向き直る。
ー彼が……悪い人には思えないからです
何の捻りもない信じ方に、思わず一同は呆気に取られる。
しかしすぐに軽く頷いた。
「姫さんの勘が当たってると良いな！」
白い歯を見せて笑うガイアに、
「すぐにでも向かおうと思います！」
背筋を伸ばすフェイル。
深々と頭を下げたフィオーネは一同を少し待つように促し、一人外へ出た。
と、
ー少し手を貸していただけます？
彼女の声が聞こえると同時に外にいたであろう兵士が立ち去る音が聴こえてきた。
「確かに見つかったらマズイね」
笑みを漏らしたフェイルが扉を細く開け、外を窺う。
無人なのを確認した彼女はガイア達と共に部屋を抜け出した。
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キキ(プロフ) - CrazyBookさん» タイトルと設定で苦戦中・・・ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
YUMARU - これみたあと、ドラクエ9久々にやってみましたww小説見ていて面白かったです！(*^^*) (2020年11月1日 15時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 群青の田舎人さん» ありがとうございます！嬉しい限りです！亀更新かもしれませんが、気長に読んでください！ (2018年8月24日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
群青の田舎人 - この小説を読んでドラクエ9引っ張り出してきましたwとても面白かったです！更新楽しみにしてます！(*^^*) (2018年8月24日 13時) (レス) id: 63b7e4717d (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - サリナさん» 勿論大丈夫です！占いツクールで書かれるのであれば、是非読ませてください！楽しみにしています！ (2018年4月12日 21時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月15日 14時
