闇 ページ38
「黒騎士は〜……いなさそうだね」
辺りを見渡したフェイルに
「結局早く来ようが意味ねーじゃねーか」
と言葉を付け加えるガイア。
その後ろからは見えないもののサンディが姿を現した。
「まぁ、遅れるよりは早すぎる方がよろしいのでは？」
涼しい顔でそう尋ねるリアンに
「知るかよ」
と返したガイアは岩に持たれかかり、座った。
そしてそのまま軽く目を閉じる。
「得体の知れない敵との戦いの前だって言うのに……呑気なモノだね」
本から目を反らすことのないクルスに
「お前もだろーが」
と呟いたガイアはすぐに静かになった。
リアンは風が水面に作る波紋を見つめながらただ、岩に腰掛けている。
「コイツら……緊張感無さすぎじゃネ？」
さすがに呆れたようなサンディに
「ウチは違うよ！？」
と小さく反論したフェイルは扇を引き抜き、辺りを警戒を解くことなく見渡していた。
のはいいものの数時間後、
「いつになったら黒騎士来るの！？ねぇ本当に今日！？」
一番ストレスを溜めていたのも彼女だった。
「女子との約束破るとかサイテーなんすけど〜！」
若干イライラしているサンディも頬を膨らませる。
「……ったく……もう寝飽きちまったぞ」
ふわぁと欠伸を噛み殺すガイアが背中から棍を引き抜き、地面へ叩き付けられる。
「この灯りでの読書は厳しいね」
“メラ”を杖先に灯していた彼が呪文を解くと、辺りは闇に包まれ星空が見えるようになった。
「さすがに……ここまで待って来ないようでは……」
さすがのリアンも渋い顔をし、手近な石を湖に投げ入れた。
ぽちゃん
と物悲しい音をたてる水音だけが響く筈だったのだが……
カチャン……
カチャンカチャン……
カチャンカチャンカチャンカチャン……！
鎧の擦れるような音が聞こえ、一同は一斉に身構える。
「おい、魔法使い！灯りつけろ！」
「言われなくても……！」
と呟いたクルスが再び杖先に“メラ”を灯し、辺りを照らす。
と、
ー姫は……姫はどこだ………！？
地の底から響くような低い声が辺りを震撼させ、何者かの影が一同に近付いてくる。
「うわぁお……」
サンディが思わず悲鳴に近い声をあげた。
馬に鎧、
とにかく全てのモノが闇に解けるような黒を纏った騎士に
「趣味わるすぎっしょ〜……」
とサンディが呟いた。
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キキ(プロフ) - CrazyBookさん» タイトルと設定で苦戦中・・・ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
YUMARU - これみたあと、ドラクエ9久々にやってみましたww小説見ていて面白かったです！(*^^*) (2020年11月1日 15時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 群青の田舎人さん» ありがとうございます！嬉しい限りです！亀更新かもしれませんが、気長に読んでください！ (2018年8月24日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
群青の田舎人 - この小説を読んでドラクエ9引っ張り出してきましたwとても面白かったです！更新楽しみにしてます！(*^^*) (2018年8月24日 13時) (レス) id: 63b7e4717d (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - サリナさん» 勿論大丈夫です！占いツクールで書かれるのであれば、是非読ませてください！楽しみにしています！ (2018年4月12日 21時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月15日 14時
