護衛 ページ14
「お前がこの村に来たときの大地震……あれで起きた土砂崩れで村の別の街とを繋ぐ峠が塞がれちまったのは知ってるか？」
唐突に尋ねられたことに速攻でフェイルは首を横に振る。
「まぁいい」
と割り切ったニードはキッと彼女を見つめた。
「簡単に言うと……その峠へ行く俺についてきてほしい！」
簡単に言い過ぎて分かりにくかったフェイルは思わず
「ごめん、もう一回……！」
と聞き返す。
「物分かり悪ぃな……」
と愚痴るニードは、
「今の話、無しにするぞ」
と言いたげな彼女の瞳を見て咳払いをした。
「つまり、その峠の土砂崩れを俺らでどうにかすればリッカが……
あ、いや、村の連中が助かるんだよ！それに加えて俺とお前はちゃんと仕事をしたって親父に認められる！良いことだらけだろ！？」
そう熱弁したニードを冷ますように
「けどさ……」
とフェイルが口を開く。
「ウチは別にアンタの親父さんに認められたい訳でもないし……アンタの言い方だと「土砂崩れは一人でどうにかできる！」って言ってるように聞こえる……ウチいらなくない？」
それを聞いたニードは
「いるんだよ！戦えるお前が！！」
と急にフェイルへ詰め寄った。
身長の差があり、更に見下ろされるような形なった彼女は
「何で！？」
と必死の背伸びで彼へ喰ってかかる。
「あの地震から村の外に魔物が増えちまっててな……俺一人だとさすがにまずいかもしれねぇんでって訳で、経験者のフェイルが必要ってことだ！簡単に言うと俺様の護衛をしろ！」
【魔物大量×護衛=戦い放題】
その式を組み立てたフェイルは今までに見せたことのないような輝く瞳でニードを見上げ、
「いいよ！護衛する！」
と首を縦に振る。
思う以上の食い付きだった彼女に気迫押しされたニードは
「お、おうっ！」
と頷いて背中から銅の剣を引き抜いた。
それを見た途端にあからさまに顔をしかめるフェイル。
「……手入れされてない」
所々錆び付いた剣を見つめる彼女の不満を
「久々に取り出したんだ！」
と言い訳でかわし、ニードはスタスタとどこかへ歩いていく。
「もう行くの？」
「ったりめぇだろ！」
とぶっきらぼうに答えた彼をフェイルも追いかけて行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キキ(プロフ) - CrazyBookさん» タイトルと設定で苦戦中・・・ (2021年2月21日 16時) (
レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
YUMARU - これみたあと、ドラクエ9久々にやってみましたww小説見ていて面白かったです！(*^^*) (2020年11月1日 15時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - 群青の田舎人さん» ありがとうございます！嬉しい限りです！亀更新かもしれませんが、気長に読んでください！ (2018年8月24日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
群青の田舎人 - この小説を読んでドラクエ9引っ張り出してきましたwとても面白かったです！更新楽しみにしてます！(*^^*) (2018年8月24日 13時) (レス) id: 63b7e4717d (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - サリナさん» 勿論大丈夫です！占いツクールで書かれるのであれば、是非読ませてください！楽しみにしています！ (2018年4月12日 21時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月15日 14時
