【d!】短編れじぶくろ【短編企画】 (ページ4)

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少女レイ【kn】※曲パロ&ﾀﾋネタちゅーい！！ページ4

蝉がうるさいこの季節、俺はある計画を立てている。
Aが、お前があんなこと言ったからこんなことになったんや――

去年の夏のこと。
私はトントンに告白された。
でも、断った。
私には好きな人がいるからって、断った。
そのときのトントンは、どこか様子がおかしかった。
そのことにもっと早く気づいていればこんなことにはならなかったはず。
私が断らなければ、
こんな悲劇は、
おきなかった、
はずなのに…

今日、教室に行くと、私の好きな人の机にパセリが置かれていた。
わざわざ花瓶付きで。
そういえば、パセリの花言葉は[ﾀﾋの前兆]だったかな…
…ただの気のせいだよね。
そうだ。[勝利]とか[愉快な気持ち]っていう意味もあったはず。
おばあちゃんが言ってた。
だいじょうぶ、だよね。

「お、Aやん。おはよーさん」
『あ、トントン…あれ…』

彼が教室に入ってきた。
でも、私はパセリで頭がいっぱいだったから、彼に助けを求めるようにパセリを指さした。
すると、少し目を開き、うつむきながら肩を震わせていた。
やっぱり、ﾀﾋの前兆、なのかな…

「…A」

そういって顔を上げた彼は、笑っていた。
心の底から愉快そうに。