人生万事 塞翁が馬【はじめしゃちょーの畑】

TOMOTAKA ページ5

家に着いた私は「とりあえずお風呂へ！」と促され、湯船に浸からせていただいた。

ドアの外から、ともたかさんの声が響く

「あの、服今洗濯中なんで、その間これ着ててもらっていいっすか？ここ置いとくんで！」


と、ともたかさんは着替えらしきものを持ってきてくださった。


「一応このうちにある中で一番小さいサイズのものを持ってきたんで…」

「あ、すいません。何から何まで」

「いえ！こちらこそはじめさんが失礼致しやしたっ」









お風呂から上がり、置いてある着替えに腕を通す。

どうやら皆さんは上にいるらしい


やっぱ小さいサイズとは言っても男物
割と大きめである


別段大きすぎるわけでは無いので大丈夫だろ！

にしても、何故彼氏でもない人の服なんて……

流石不幸体質。今日だけで何回思い知らされるんだよ。





トン、トン、トンと階段を上がり、何故か掛けてある暖簾(のれん)をくぐる

「すみません、お風呂お借りしました。」



「あー！いえいえ…って……おお…！」

「えっ、それともたかのじゃん！」


こんなん持ってたんだなーと私の袖を引っ張って服を見つめるだいちさん。

「柄気に入って結構前に買ったんスけど、小さくて着づらかったんであんま着てないんですよ〜」


だから、心配しないでねって目で見られる

もとより心配などはしていない。

けどやっぱり、そんなに経験があるわけでもなく、なんなら男性の服を借りて着ることなど初めてなので、ちょっとばかし思うところはある。

なんで私が。


それもこれも、私が彼らの隣に座らなければ起きなかったのに

もっと他にもたくさん席はあったはずなのに



つくづく自分の運の悪さには呆れる。

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