人生万事塞翁が馬【はじめしゃちょーの畑】 (ページ18)

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ずるいなぁページ18

「お待たせ致しました〜シュークリームどうぞ」

「ありがとうございます。」

「こちらこそありがとうございました。あのーやふへゐさんは、何故このスーパーに？」

「こっち側に用事がありまして、その帰りにスーパーよってペヤング買ってきてってボスからのお達しで笑」

「なるほど笑大変ですねYouTuberって」

「でも、なってみると結構楽しいもんですよ！」

そう語るやふへゐさんはほんとにキラキラしている
これがスターのオーラ……

少しの間があり、やふへゐさんは急に声を小さ目にして話し出した。
「あ、あの…気を悪くされたらすいません。出来れば、敬語抜きにしませんか？」

「？」

「俺、敬語って使うのも使われるのも苦手なんです。壁があるみたいで。だから、良ければ…」

「いいんですか？多分私の方が年下…」

「関係ないです！お願いします！」

「じゃあ、分かりました。敬語は抜きで」

「よっしゃ！ありがとう！俺たまに口悪くなっちゃうけど気にしないでね」

「あ、私もなんで気にしないでください。……あ」

「ははは。少しずつ慣れてこう笑」

急に調子が狂ってしまう。
でも確かに、距離は縮まった気がする

もう二度と会わないと思ってたのに、こんなに早く出会ってしまうなんて。

この人たちと関わると絶対大変なことになるって分かってるのに、自然と口角が上がるのを感じた。

ーーー

「あ、私こっちだから」

「あ、送るよ。」

「いや、悪いですし…」

「また敬語」

「あ」

「はいじゃあ送ること決定！」

「え、なんで？！てか、悪いよ。すぐそこだから大丈夫だって！」

「悪くないから、送らせてよ。」

やふへゐさんは、なんでそんなに送りたがるのだろうか
確かに今は七時過ぎで、暗くなっている。

けど、本当にすぐそこだしわざわざ遠回りをさせる訳にもいかない

「だって、やふへゐさんは反対じゃ…。夜道危ないのはやふへゐさんも同じだし、早く帰った方がいいんじゃない？」

「大丈夫だから！！お願い送らせて？」

急に大きな声を出すやふへゐさんに少し驚いてしまった。

「あ、ごめん。急に。……昨日さ、だいちくんに送ってもらったんでしょ？それ聞いて、ずるいなぁって思っちゃって。俺もAちゃんのこと安心して帰らせたい」

だめ、かな？と子犬のような目で見られては、ダメですなんて言えない。

「わかった……お願い！」

「ほんと？？おっしゃー！張り切って送らせてもらいます笑」