961 ページ33
隣のノーマンを覗くと…
＿＿＿親愛なるエマへ
この先の計画をここに記す…
決行は 二ヶ月後 恐らくレイの誕生日、その前夜＿＿＿＿
「ねぇ ノーマンは何描いてるの？」
隣にいるイベットが、ノーマンの紙を覗き込んでそう尋ねた
「手紙だよ」
ノーマンはそう返事をして、にっこりと笑い、また鉛筆を走らせる
＿＿＿レイが仕掛ける火事を利用して
レイを救い ママを出し抜き 皆を連れて逃げるんだ
詳細は以下に…大丈夫 できる 逃げられる
僕らの真の計画はバレていないし 時間もある
それに 思いがけない品も手にした
シスタークローネがAに渡してくれたそうだ
どうか レイを みんなを あとを頼む＿＿＿＿
そこまで書くと、ノーマンは、下見の内容を下に書き出し
塀から逃げる目的地までの道のり、崖を隔てた森までのおおよその距離
レイが引き起こす火事について それを利用してママを出し抜く方法
…下見も終わった、脱獄の作戦も固まった
エマとレイがいれば確実に逃げられる…
もう大丈夫、だと安心しているのに
その脱獄に私とノーマンはいないって考えたら、悲しくなる…
後悔はしていない、みんなには生きていて欲しいから…
それで私たちが出荷されることは、仕方がないことだ
……なんの犠牲もなく救える程、世界は甘くない
「…A、泣いてるの？」
「…へ？」
イベットにそう言われて、頬を拭ってみると手の甲が少し濡れた
…最近、極端に涙腺が緩くなってしまったな
自分でも気がつかないなんて
と思いながら自称気味に笑う…
「…ごめん、イベット
みんなと離れるのが寂しくて、思わず出ちゃった…」
私がそう言って、彼女に笑って見せると
「…Aも手紙書く？」
と言って、スケッチブックを破って渡してくれた
私がそれを受け取ると、ご丁寧に鉛筆まで渡してくれる
「…そうだね、手紙書こうかな
ありがとね、イベット！」
私がそう言って頭を撫でると、彼女はもっと嬉しそうに笑った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおい あお(プロフ) - れさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとっても嬉しいです！もっと魅力的な作品にできるように頑張ります(^^)/ (2020年10月21日 14時) (
レス) id: d4a24413d4 (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - 夢主ちゃんが魅力的で、とても好きです、、読みやすいですし、、とってもおもしろいです！これからも楽しみにしてます、、！頑張ってください！らぶです！！ (2020年10月21日 0時) (レス) id: aa6293ecb2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい あお(プロフ) - 我妻レイさん» ありがとうございます！！そのお言葉がとても嬉しいです、引き続き頑張ります( ´艸｀) (2020年10月20日 0時) (レス) id: f2491022db (このIDを非表示/違反報告)
我妻レイ - 続編おめでとうございます！！そうですね〜これから二期も始まるのが楽しみです！原作は終わっちゃったけど…頑張ってくださいね！(*^^*) (2020年10月19日 6時) (レス) id: 652a598782 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおいあお x他1人 | 作成日時：2020年10月18日 6時
