370 ページ24
「おまたせ二人とも」
図書室の扉を開けて、ノーマンはそこにいるであろう二人に声をかけた
「何？話って」
待っていた二人は、椅子に座っていた
ノーマンに気がついたドンは、私たちを見てそう問いかけた
そして、ノーマンは嘘の話をする
「人身……売買？」
「うん……今までの兄弟みんな 悪い人に売られてたの」
なるほど、そう言うのか
一通り話したあと、一瞬静かになったが、
「プッ だーっはっはっはっ！！
何 深刻に話し始めるかと思ったら…
アハハ ないないないない！！」
ドンがすぐに笑い飛ばした
うん、こうなると思った…
「でも塀に門扉…出て行った兄弟達から手紙の一つも来ないのも」
「またまたァ！
で？オチは？一体コレ何の遊び！？」
オチもなければ、遊びでもないので、周囲は黙り込み、再び沈黙した
その様子にさすがのドンも戸惑い始める
「ん？えっ 本当とか言わないよね？」
「本当」
ドンの問いかけにレイはすかさずそう言った
「ちょっ……
え？待ってじゃあママは？」
「悪い人に私達を売ってる……」
「は！？バカ言え！！
ふざけんなよ…ありえねぇだろ あんなに優しい……
取り消せエマ！！」
…やっぱりね、こうなるのは見えていた
ドンの怒りは止まりそうに無く、私が出て行ったところでどうしようもなさそう…
どうすれば…と考えていると
「ドン」
今まで話さなかったギルダが突如口を開いた
「ハウスのこと ママのこと
大好きなエマがそんな嘘つく理由ない
それにね…変だと思ってた…
あの日…エマとノーマンが門へ行って
いつもの二人なら たとえ規則を破っても すぐに正直に謝って元通り
＿＿なのに
謝るどころか二人には口止めされるし
ママは本当”罰ゲーム”みたいなお手伝いさせてくるし」
ギルダ…そんなに思いつめていたの…
「エマすぐどこか行っちゃうし なんかすごく真剣だし
どんどん聞けなくなっちゃって……」
そう言ったあと、今まで溜め込んでいた涙が一気に溢れて泣き出してしまったギルダ
それをあやす様にエマがギルダを抱きしめた
ギルダは観察力が長けていて、変化にも気づきやすい子だとは思っていた
もう少し、気にかけるべきだった…
こんなにも溜め込ませて、不安にしてしまったことを反省した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 392人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lkwisterven - あおい あおさん» じゃぁ、期待して、頑張って寝て待ってます！ (2019年8月23日 22時) (
レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
あおい あお(プロフ) - lkwistervenさん» コメントありがとうございます＾＾どうなんでしょうかね！今後お話を読み進めていただけると、わかるかと思います！ただ、少し先になるかと思います汗 ここまで読んでいただき本当にありがとうございますm(__)m そして、返信遅くなりました、申し訳ありません！ (2019年7月9日 3時) (レス) id: 42aa118081 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 外の世界って言うことは鬼の世界から来たのかな？ (2019年7月5日 17時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおいあお x他1人 | 作成日時：2019年7月4日 8時
