番外編 潜入!キャバ嬢4 ページ48
その後、取引相手らしい男がそいつにいつもついているらしい女の子を引き連れてやってきた。
目の前で行われる取引に、私は興味なさげな顔で赤く塗られた指先を見る。そして男が紙袋の中のものを机の上に出した瞬間に、つけていた大きめのイヤリングに触れてから、大きく身を乗り出した。
「東様っ、これなんですか?!もしかしてもしかして…」
「ンだよ急に興味持ちやがって…わかってんだろ?」
「ふふ…白くて綺麗な粉を見てつい身を乗り出しちゃいました。話の腰を折ってしまって」
欲しけりゃやるよ、お前次第でな。
力強く腰を抱いて、男は私の耳元でそう囁いてから取引に戻った。いらんわ!!!!
でも、私が最初に言った通りに胸やお尻じゃなくて腰を抱いてくるあたり、素直で可愛いじゃん?なんて笑いそうになる。
取引も終わり、アフターを強制されかけたが、「私、男性とは何度か会ってからお付き合いしたい派なんです」とかなんとか適当な事を言ってあしらった。今頃店長に私のシフトを聞いてるだろう。
控え室に戻り、ゆっくりと両耳の大きなイヤリングを外し、丁寧に箱にしまってカバンに入れ、着替えて店を出た。送迎付きだとは言われたけれど、入ったばかりのド新人、一番最後になるに決まってるとお断りした。
予め決めてあった、店から数駅離れた場所にある公衆電話に入り、10円をいれ受話器を取る。相手は…
「あっ秀一さん?ひさしぶりー!」
『急になんだ…びっくりするだろう、メールでもなく電話とは』
「んー?アリバイ作り的な…?」
『…それはどういう』
「あ!10円分おわる!!また連絡する!」
ろくに話もしないまま受話器を置く、と同時に受話器の死角にイヤリングの入った箱を置いて、公衆電話を出た。
入れ違いで公衆電話に入る男性に、目を合わせないままよろしくね、と声をかけて今度こそ帰路についた。
最近はすごいよねぇ、大きめのイヤリングっていっても小さいのに、…録画も録音もできるんだから。
紙袋の中身を出したところで身を乗り出したから、中身の映像はしっかり取れているだろうし。
男もわざわざ私の耳元で喋ってくれるから、録音もばっちりなはず。
スキップしながら鼻歌でも歌いたい気分になりながら、今から帰ればまだ零はいない筈だしおかえりできるぞぉ!と微笑んだ。
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れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます!!なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…!ありがとうございます(;ω;) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…!もっと更新できるように頑張ります!! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…!よろしくお願いします! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリス | 作成日時:2018年6月8日 9時