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その32 ページ32

「そうだ、A、たしか欲しがっていたのは10万程度のバッグだったな、買ってやろうか?」
「え!!本当!?!?」
「いらん」
「えっ」

私がやったー!秀一さんありがとうー!!とテンション爆上げで喜ぼうとしたというのになぜか降谷さんがそれを断った。なんでなの。
そうしてまた憎々しげに秀一さんを睨むと、

「俺が買ってやるから、お前はもう何もしてくれなくて結構」

そう吐き捨ててまた私の腕を掴んだまま歩き出し、そのまはま足早に工藤邸を後にした。

無言で助手席の扉を開けた降谷さんがじっとこちらを見つめるので、大人しく彼の愛車に乗り込む。

「ホテルはどこだ」
「えっなんでホテルにいるって...」
「...海外にいたのを赤井が呼び寄せたんだろう。海外にいたのはおよそ1年、部屋は間違いなく解約しているだろう。そして海外から戻ってまだ1日なら、ホテルに泊まった事くらい想像に難くない。」

さすが私立探偵様です。

来て何をするつもりかはわからないが、聞かれるままホテルの名前を答える。それっきり、車内は静寂に包まれた。

ちら、と運転席の降谷さんを盗み見ると、私の胸は小さく音を立てる。
怒っているらしい彼と2人のこの空間はいごごちが悪いのは間違いないが、それでも彼はやっぱりかっこいい。

恋心というのを忘れるには、1年は短すぎたようだった。
むしろ、1年会わなかったことで久しぶりに見る降谷さんにますますドキドキしてしまっていて。
つい潤んでしまった瞳を誤魔化すように、窓の外を見た。

「...あれ?」
「ついたぞ、部屋は?」
「えっえ、ここ私の泊まってるホテル...」
「知ってる、じゃなきゃ来ない。部屋番号は?」

車から降ろされ、ずんずん進む降谷さんを追いかける。フロントで預けていた鍵を改めて受け取り、そのまま私の部屋へ。

「この部屋か」

そしてやっぱり勝手に鍵を開けて中に入る降谷さんに、部屋綺麗に使っててよかったと心の中で自分を褒めた。

なんて人が安心してる間に降谷さん、なんで私の荷物勝手にまとめてるの?荷物はこれだけか?じゃないんだよなにやってんの!!!?

「...なんだ、このブランドの数」

少し前にターゲットになったハゲオヤジに、セクハラのかわりと言わんばかりに貢がせまくったブランドのバッグや服、アクセサリーに靴を見て顔を顰める降谷さんにそれを話すと、

「ゴミはちゃんと捨てような」

と言ってそれらをビニール袋に乱雑にまとめ始めた。待って、なんで!!!

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れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます!!なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…!ありがとうございます(;ω;) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…!もっと更新できるように頑張ります!! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…!よろしくお願いします! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エリス | 作成日時:2018年6月8日 9時

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