その5 ページ5
「何度でも言ってあげる、ほんっとダサい。あなたたちみたいなの、安室さんじゃなくても願い下げだわ。」
「ふん、何言ってんの?うちらふつーに彼氏とかいたことあるから!」
「え?それ絶対体目当てじゃん、可哀想…」
「…!!!」
「図星刺されてまたきれんの?ダサすぎない?」
またも右手を振り上げたところで、ポツリ。
「ところでさ、傷害罪って知ってる?」
ピタッと右手が止まった。さすがにまた叩かれんのは嫌だからね。
「それから名誉毀損。ちなみに、私は正当防衛であなたたちのことボッコボコにできるんだけど、どうする?」
「っ…」
「あのさ、恋愛って自由でいいと思うよ。でも他の人に迷惑かけちゃダメ。他人を陥れてまでする恋愛は、自分の女としての価値を下げる。自分を貶める行為だよ。」
女子高生2人は目線を下げた。悔しそう、というよりは心なしか悲しそうだ。
「梓に勝てないと思ったなら、梓に勝てる何かを自分で磨き上げれば良い。肌の綺麗さでも、髪の綺麗さでも、なんでも。そうやって自分に自信を持って接すれば、安室さんだって振り向いてくれたかもしれないよ」
2人とも、可愛いんだから。もったいないよ。
そういうと2人は少し顔を赤くして私を見た。
小さな声でごめんなさいと謝って、すぐにお店を出て言った。
「あっお会計…あーもう、仕方ない、梓、私あの2人の分も払うよ。追い払っちゃったの私だし。」
そう言ってそばに立っていた梓を見るとボロボロに泣いていた。
ぎょっとしていると、喫茶店中で拍手が巻き起こる。ええ…やばい目立ってるのではこれ…。
いつのまにかフロアに戻ってきていたバーボンまで拍手している。これは…
「あ、あはは、どうも…」
気まずい思いをしながらカウンター席に戻って氷が溶けて薄くなったオレンジジュースを飲む。
あーもう、変なことしちゃったよ…柄じゃないなぁ。
「Aさん、ですよね?」
「え?ああ…えっと、女子高生たちの言ってた安室さん、ですか」
「はい、安室透と言います。僕も彼女たちには困っていて…ありがとうございました」
「別にいいですけど…男なんだから、梓のこと守ってあげなきゃダメじゃないですか」
きょとんとしてから梓さんとはそういう関係では…なんていうからわかっとるわ!!と声を荒らげそうになるのをぐっとこらえる。
「恋人じゃなくても、です!」
「…そうですね、先ほどのAさん、とてもかっこよかったです」
いや、話聞いてる…??
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れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます!!なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…!ありがとうございます(;ω;) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…!もっと更新できるように頑張ります!! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…!よろしくお願いします! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリス | 作成日時:2018年6月8日 9時