329) 誤解（You side) ページ29
.
#金浦国際空港
前の夜に飲み過ぎて、ギリギリまで寝ていた武をたたき起こして、チャンミンの運転で空港までやって来た。
滑り込みで出発ゲートに車を停める。
A「もう！起こしても全然起きないし！そんなんじゃ就職して一人暮らしなんて出来ないからね！」
武「大丈夫だよ。暫くは寮だし。誰かが起こしてくれるって！」
私の言うことなど、どこ吹く風で
慌てる素振りも無く、悠々と荷物を車から降ろしている。
チャンミン「武君。申し訳ないんですが、俺はこれから約束があって行かなくてはならなくて。ここで見送ります。」
武「はい！チャンミンさん、お世話になりました。4月にはまた来ますけど…姉のこと、宜しくお願いします。」
そう言って深々と頭を下げた。
チャンミンはちらっとこちらを見ると
チャンミン「では。」
運転席のドアを開けて、乗り込もうとする。
A「チャンミン！ほんとありがとう！気をつけてね！」
ニヤリと笑いながら、何か言いたげな顔をして車に乗り込み、あっという間に車は見えなくなった。
わかってる。
チャンミンは武と話す時間をくれたんだ。
チェックインをしてスーツケースを預けると、もうギリギリの時間。
武「じゃあ姉ちゃん。ありがとな。ユノさんにも宜しく伝えて！後でメールするけど。」
A「あ、待って！武、話したい事が…」
武「ん？何？もうあんまり時間がない！」
足早に歩く武の腕を掴んで引き留めた。
A「あのね。私が絵を描かなくなったのは…行きたかった大学に行けなかったからじゃない。」
武「え…？」
A「…私が弱くて…思うように描けなくなったからなんだよ…だからね…」
武「姉ちゃん。」
A「だから、自分のせいだなんて思わないで欲しい。」
武「…」
A「長い間、誤解させたままでごめん…」
武はしばらく固まっていたけれど、突然ニカッと笑って
武「わかった！」
そう言って手を降りながらゲートを入っていった。
武の笑顔に救われた。
.
330) 守ってみせる（YＮ side)→←328) すんなりいかないこと4（ＣＭ side)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mari
| 作成日時：2019年5月16日 0時
