279)酷い姉< You side> ページ29
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A「おはようございます！」
榊「何だよ。元気じゃねぇか。」
A「え？どうかしました？」
榊「チャンミンから電話があってな。お前が知恵熱で休むかもって。信頼できる人に看病を頼んだって言うからさ。確かに昨日、お前元気無かったし。」
A「あー…もう大丈夫です。ちょっと疲れて…」
榊「連絡しとけよ？心配してるぞ、きっと。デキの悪い姉ちゃんのこと。まぁ夕方には帰ってくるけどな。」
A「何時の便ですか？」
榊「18時金浦着。お前も行くか？」
A「勿論です！お供します！」
後始末をチャンミンに任せて自分だけ先に帰って来たって言うのに。
酷い姉だな。
榊「シウォン氏との打ち合わせは明日か？」
A「はい。朝から予定してます。」
榊「俺も同席する。西村から報告受けたよ。迷惑かけてしまったようだから、俺からもきちんとお詫びする。」
A「…はい。すみませんでした。」
榊「お前が責任を感じる必要はない。西村もお前の仕事ぶりを誉めていたよ。よく頑張ったな。」
A「や…止めてくださいよ。榊さんが私を誉めるなんて、台風が来ちゃうから！」
榊「お前を行かせたこと、俺なりに賭けだった。潰れるかもしれない可能性もあったのに。でもお前はやりきった。もっと自信を持てよ。」
みるみるうちに視界が滲む。
いつもはドライな榊さんが、真顔でこんな事を言うから。
A「榊さ…」
榊「泣くのは早い！まだ編集はこれからだろうが！終わってから存分に泣け！」
A「はい。すいません！榊さん、ありがとうございます。」
それから
シウォンさんやジェジュンの事務所の方達との打ち合わせの為に、これからの計画書をまとめあげた。
正直なところ、ジェジュンが日本にいてくれてホッとしている自分がいる。
電話もメールの返信もしていない。
何て言っていいのかもわからなかったから。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年11月4日 1時
