268)嫉妬1< YN side> ページ18
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ユノ「もしもし？ドンヘか？往診してくれる医者を紹介してくれ！出来れば…えーと女医がいい！」
ドンヘ「なんだよ、唐突に。わかるように話せよ。」
ユノ「Aが…熱を出していて…凄い高熱なんだ。家に来てみたら倒れてた。」
ドンヘ「Aちゃんが？ わかった！知り合いに医者がいる。ただし野郎だけどな。そのくらい我慢しろ！」
ユノ「頼む。急いでくれ。辛そうなんだ。」
ドンヘの顔の広さには本当に敬服する。
うちのかかりつけ医に頼んでも良かったけど、後から何を言われるかわからないし。
おでこを冷やしたからかぐっすり眠っていたので、今のうちにと近くのコンビニで水やら食料を買ってきて冷蔵庫に入れた。
予定外に外出してしまったから、会社に連絡をして。
心配かけてしまったシムさんに連絡をしようとした時に、テーブルの上にあったまりのスマホが振動した。
《着信 キム・ジェジュン》
7回ほどコールした後、電話は切れた。
ユノ「…」
仕事の電話だとはわかっていても気分のいいものではないから、スマホを伏せてやろうと手に取ったその時
ブーッ
《何で俺に黙って帰るわけ？？》
画面にLINEの表示が出た。
ブーッ
《俺の事務所に入ること、もう一度考え直して。連絡まっ…》
ユノ「…こいつ」
ちゃんと別れてなんかいない。少なくともこいつのほうは未練ありありなんだ。
Aのスマホをテーブルに伏せて置いて、自分のスマホでシムさんに電話をかけた。
シムさんは、電話に出なかった。
忙しいんだろう、きっとAの分まで働いているに違いない。
熱を出して倒れていたこと、今は眠っていること、医者を呼んだから心配するなとメッセージを入れて、電話を切った。
寝室に戻るとAは穏やかな顔でぐっすりと眠っている。
《色々あってヌナは相当気力も体力も消耗していると思うので…》
シムさんの言葉が頭の中を駆け巡った。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年11月4日 1時
