250) 伝えたい< You side> ページ50
.
A「あ…」
さっきまでの撮影の事を考えていてボーッとしていると、目の前の携帯が震えた。
ディスプレイには《ユノ》
悪いことをしたわけでもないのに、身構えてしまって
意を決して着信ボタンを押そうとした時には、切れてしまった。
仕事中のこんな時間に電話がくるなんて初めてで。
ユノに何かあったのかもしれないと思い直して電話をかけた。
A「もしもし？ユノ？ 電話に出られなくてごめんね！違う電話に出ていて…」
ユノ「そっか。忙しいのに電話してごめんな。時間が空いたから電話してみた。」
とりあえず緊急事態ではなかった事に安心した。
A「私もかけようと思ってから調度良かったよ！実は撮影スケジュールが随分と巻きになって早く終わったから…」
ユノ「帰れるのか！？」
興奮気味のユノの様子に、本当に私の帰りを待っていてくれたんだと嬉しく思う。
ユノ「いつ戻るんだ？空港まで迎えに行く。」
A「明後日かなー？明日で、撮影の片付けと日本スタッフとの打ち合わせを終わられたら帰れるよ。」
撮影した膨大な画像をチェックして、使用する写真を選ぶ。レイアウトを考えて製本化する準備をしないといけない。
でもその前に。
ちゃんとジェジュンに話をしないと。
好きな人がいると。待たないで欲しいと話をしないと。
こんな気持ちのままでは、ユノに会えない。
ユノ「忙しいのはお互い様だし。それに帰ってきてから埋め合わせしてもらうから。」
A「埋め合わせ？」
ユノ「そう。A不足で心が渇いた分、しっかり埋め合わせしてもらうからな。」
ジェジュンが元恋人だと知っても、頑張れって送り出してくれた。
たくさん葛藤はあった筈なのに。
そんなユノに、偽物のモデルになったことなんて言えない。
ましてやマスク越しにキスされたなんて。
《A…俺に流されてよ…》
あの時のジェジュンの目は本気だったから。
.
この小説の続きへ→←249) 我慢できない< YN side>
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
