247) 偽モデル2< You side> ページ47
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シウォン「いいよ。階段に座って撮るのは最後にしよう。それまで階段を使って好きに動いて。」
シウォンさんが言い終わらないうちに、ジェジュンは私の手を掴んで立ち上がらせた。
A「わ、ジェジュン！」
ジェジュン「A、あそぼう！」
A「は？」
ジェジュンは私を階段の一番下に立たせると、自分はダッシュで階段の一番上までかけ登った。
ジェジュン「じゃんけんで勝ったほうが歩くやつ！」
ああ…
子供の頃によくやった。
パーなら5歩、チョキなら2歩、グーなら1歩ってやつね。
ジェジュン「いくぞーっ！じゃんけんぽんっ！」
A「えええー！！」
いきなりのジェジュンのハイテンションに付いていけず、後出しした筈なのに負けるって。
ジェジュン「相変わらず弱ぇーな。」
パーで勝ったジェジュンは、長い足を見せつけるように、最上段から5歩分下に降りてくる。
ああ…こんな時もキラキラしてるって、ジェジュンって本当に王子様みたいだ。
ジェジュン「はーい次！じゃんけん…」
つられて出したパーにジェジュンはチョキ。
ジェジュン「俺のかっちー！」
また長い足をひけらかしながら降りてくる。
そんな私たちの遊びを、スタッフさんたちはニコニコ笑って見守ってくれていて。
気がついたらチャンミンも戻ってきていた。
それからも嘘みたいにじゃんけんに負け続け、気がついたらジェジュンが目の前に。
ジェジュン「座ろう。」
元々座って撮影をしようとしていた場所に二人で座ると
ジェジュン「Aが何でじゃんけんに弱いか教えてやろっか。」
得意気に話すジェジュンにちょっとカチンときたものの
A「う、うん。聞きたい…」
ここまで負ける理由が聞きたい。
ジェジュン「Aは必ず俺が出したものを次に出すの！」
A「え？そうなの？」
言われてみればそんな気もする。
ジェジュン「単純なんだよ。見たものを真似しちゃう。」
A「う…」
ジェジュン「昔からそうだった…俺に合わせてくれてたのは無意識だったの？」
ジェジュンの瞳が潤んで
大きな黒目に映るきれいな星がだんだん近づいてくる。
吸い込まれそうになりながら、瞳の中の星に見とれているうちに
チュ…
マスク越しに温かいものを感じた。
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248) マスク越しのキス< You side>→←246) 偽モデル1< You side>
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
