228)待ち伏せ<You side> ページ28
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《ま、いずれわかるよ。お前に託した本当の理由が。》
シウォンさんの言葉が、喉の奥に刺さったトゲのように引っかかる。
明日のロケに使う荷物を抱えてスタッフの控え室に戻ると、そこにはチャンミンが待っていた。
チャンミン「ヌナ。さっきジェジュンさんがここに来て。」
A「ジェジュンが？」
チャンミン「車で待ってるそうです。」
チャンミンは私から荷物を受けとると
チャンミン「俺は一旦会社に戻ります。明日のロケ、遅れないようにしてください。」
A「え？！チャンミンも一緒じゃないの？」
チャンミン「きっとプライベートな話でしょう？俺は行けませんよ。」
A「ま、待って！私も帰るから！ジェジュンには…」
スマホを取り出して電話をかけようとした手を、チャンミンが制止した。
チャンミン「ヌナ。逃げてばかりいたら、先に進めませんよ。ジェジュンさんちゃんと話したらどうですか？」
A「…」
チャンミン「ヌナが友達の関係を望むなら、きちんと話すべきです。何かあったら連絡してください。では。」
A「チャンミン！」
両手一杯の荷物を抱えてチャンミンスタスタと行ってしまった。
どうしよう…
何か話があるのかな。
部屋の入り口でウロウロと何往復しただろう？
通りかかるスタッフさんに怪訝な顔をして見られる。
私は意を決してジェジュンの車が停まっているいるスタジオの駐車場に向かった。
スタジオ内にある駐車場には一般の人は入れないから、ジェジュンを乗せた車の周りには人影もなくて。
すっかり警戒することに慣れてしまっていたから、少し拍子抜けする。
助手席にはマネージャーのカンさんの顔が見えて、安心した。
カン「Aさん、お疲れのところ申し訳ありません。」
A「いえ…こちらこそ撮影の予定が狂ってしまって…ご迷惑を…」
話の途中だというのに、ワゴン車の後ろのスライドドアが勢いよく開いて
ジェジュン「おっそい！A、早く乗って！」
中からジェジュンが顔を出した。
A「ごめん…片付けがあって…わっ！」
勢いよく手を引かれて後部座席に座らされた。
ジェジュン「カンさん、お願い。」
カン「全く。Aさんの事となると、途端に子供だな。お前は(笑)」
やれやれという顔をして、カンさんは車を発進させた。
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229)気遣い<You side>→←227)直接対決2<YN side>
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
