183)ゆっくりおやすみ<YN side> ページ33
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「今度は俺が乾かしてあげる。」
風呂上あがりのAにミネラルウォーターを手渡して、手をひいて洗面所に連れていきイスに座らせた。
A「自分で出来るよ(笑)」
ユノ「いいから、いいから！」
どんなにいい男が周りにいても、こんな事が出来るのは俺だけだと。
誰にも渡さないと。
声を大にして言いたい気分なんだ。
目を瞑ってされるがままのAが可愛い。
眠くなったのか、ゆらゆらと船を漕ぎだした。
本当はこのまま韓国に連れて帰りたいけど、頑張ってるAに納得いくまでやらせてやりたくて。
ユノ「A？眠くなった？ベッドに行こう。」
A「んー…気持ちい…」
ユノ「おいで？」
目をつぶったまま俺に抱かれて、ベッドに向かう。
A「ユノ…好き…」
ユノ「なんだ。今日は甘えん坊だな。」
A「ふふ…」
いつもはこんなに甘える事も無いのに。
ゆっくりとベッドに降ろして布団をかけてやると、すやすやと寝息を立てた。
相当疲れていたんだろうな。
心も体も。
ユノ「ゆっくりおやすみ…」
肩口までしっかり布団をかけて、電気を消した。
化粧を落としてスーツを脱いだAは本当に幼く見える。
家族を養ったり女の子ひとりで韓国に来たり、きっとこの小さな肩に沢山の重圧をがかかってたんだろう。
少しでも取り除いてやれたら。
スマホのアラームをかけて、Aの隣に滑り込んだ。
ユノ「おやすみ。」
ぐっすりと眠っているAを引き寄せると、同じシャンプーのいい香り。
目を閉じると自分もあっという間に意識を手放した。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
