178)嘘っ！<You side> ページ28
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あの時に書いたメモをユノが大事に持ってくれていたのを知って、胸が熱くなった。
お互いの事を思って連絡先を言わなかったのに、また出会えた奇跡を神様に感謝しないと。
小さな公園にあったブランコを見つけて乗りたいとねだると
ユノ「いいけど…酒飲んでるからな。気をつけて？」
ふたつ並んだブランコに座ると、冬の夜空には星が綺麗に光っていた。
ユノ「あの朝…さ。Aが部屋を出る時…俺に何て言ったの？」
A「えっ？！ユノもしかして…」
ユノ「…うん。起きてた。」
A「うそっ！！」
驚きすぎて落ちそうになる私をユノが慌てて支える。
ユノ「…というか、正確には寝てなかった。抱いてるうちに泣き疲れたのかA寝ちゃって…」
A「…」
一瞬気が遠くなった。
ユノ「あー誤解しないで。寝てるAを襲ったりはしてない。絶対に！」
や…疑ってるわけじゃないけど！
は…恥ずかしすぎて死んでしまいそう！
ユノ「気持ち良さそうに眠ってたから、起こさなかった。ごめんな？」
A「こ…こちらこそ、あの時は…」
ユノ「あの時からもうAを好きだった。何で追いかけなかったんだろうって凄く後悔した。でも会えたよ。このお守りのおかげかな？」
A「ユノ…」
《幸せになってくださいね。》
確かそんな事を言った気がする。
ユノ「ね、何て言ったの？」
A「な、内緒！」
照れ隠しにブランコを漕いだ。
A「わっ！怖い！ブランコってこんなに低かったっけ？」
ユノ「A、気をつけて？子供じゃないんだからね？」
A「昔、武と一緒にこうやってブランコ漕いで、どっちが遠くまで靴を飛ばせるか競争してね。靴が無くなっちゃってお母さんに怒られた(笑)」
ユノ「昔から仲がいいんだな。武くんと。」
A「歳が離れてたからね。いいお姉さんでいないとって、無理に頑張ってたかもしれない。」
ユノ「Aはいいお姉さんだよ。そうだ。ドンヘがさ、武くんに紹介出来る就職先を見つけたんだ。小さな音楽事務所なんだけどさ。Aに相談してからにしようと思って。」
A「ほんと？喜ぶよ！ユノから話してあげて？」
慌ててブランコを止めた。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
