161)試される絆<You side> ページ11
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会社に着くと、上着を脱ぐのも忘れてMVの入ったDVDをデッキにセットした。
《ジェジュンさんの宿題はおそらく自分がしてあげたい事じゃなくて、ヌナがして欲しかった事です。》
私がジェジュンにして欲しかったこと？
なんで今更そんなこと？
立ったまま画面を見つめる私に
チャンミン「ヌナ。落ち着いて。座って下さい。」
A「あ…うん。」
チャンミンがいれてくれたコーヒーに手をつけるのも忘れて、私はMVに見入っていた。
チャンミンの言う通りかもしれない。
言われてみればMVが順番に映し出すシーンは彼側の目線のものばかりで
一歩引いた所から客観的に見ているこれは、《彼がしてあげたかったこと》
そして、ジェジュンが私に出した宿題は、チャンミンの言う通り《彼女がして欲しかったこと》だ。
チャンミン「決まりですね。」
A「うん…でも…」
答えてはいけない気がする。
ジェジュンと私はもう友達に戻ったんだ。何のしがらみも無い親友という関係を選んだのは私だ。
今になって私がやりたかった事を伝えたって、皆が傷つくだけだ。
ジェジュンも私も
そしてユノも。
A「チャンミン…」
チャンミン「ヌナ。気持ちはわかりますがこれは仕事です。割りきれませんか？」
A「でも…」
チャンミン「キム・ジェジュンさんが求めている事が何だかわかりませんが、僕にはただ公私混同しているようには思えないんです。」
A「…」
チャンミン「ヌナとチョンさんの絆は、これを越えられませんか？」
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
