156)シムさんからの<YN side> ページ6
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スマホを置いてしっかりと準備をして、会社で仕事をしていたら突然コールがして飛び上がる。
ユノ「…Aじゃない。」
画面には見たこともない番号。
出るのを止めようかとも思ったけれど、この番号を知っている人は数人しかいない筈だから。おそるおそるスマホをタップした。
ユノ「もしもし。」
「チョン・ユンホさんですか？シムです。」
ユノ「…シムさん？」
シム…
シム・チャンミンか！
ユノ「もしもし！チョン・ユンホです！シムさん、Aに何かあったんですか！！」
チャンミン「落ち着いてください。ヌナはとりあえず元気ですよ。」
ユノ「とりあえずってどういう意味です？Aは今どこに！？」
チャンミン「ヌナは早めに家に帰しました。さっき送って行ったところです。ちょっと企画に煮詰まってて元気が無いだけです。」
企画？写真集の？
チャンミン「キム・ジェジュンが僕らに出した宿題が、僕には解けるものではありませんでした。なので申し訳ないんですがヌナに頼るしか…」
ユノ「宿題って？」
チャンミン「それはAヌナに直接聞いて下さい。おそらく地の底まで落ちてると思うので、電話してやってもらえませんか？」
ユノ「わかった。」
チャンミン「それと…ひとつお願いがあります。」
シム・チャンミンからの電話を切ると、Aから着信があった事に気がついた。
たった今、地の底まで落ちていると聞いた後だ。
慌ててかけ直した。
A「っ…ユノ！？」
久しぶりに聞いた愛する人の声。今すぐ飛んで行きたい衝動にかられる。
ユノ「A？どうした？大丈夫か？」
A「…うん。大丈夫だよ！」
シムさんに聞いた通り、Aは相当追い詰められていた。
当初は一緒にいたいだけでAを指名してきたのかと思っていたけど、どうやらそうではないらしい。
キム・ジェジュンはいったい何を考えているんだ？
ユノ「帰って来たら何処にでも好きな所に連れて行ってやる。Aの好きな事しよう？だから元気出せ。な？」
そんな事しか言ってやれない自分が情けない。
愛してるよ。
Aならきっと解決出来る。
俺はシムさんから頼まれたもうひとつの課題を解決するべく、ドンヘに電話をかけた。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
