･･:*:･Chandelier それぞれの愛し方 4･･:*:･ (ページ46)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:129,769 hit

196)イライラする<CM side> ページ46

.

気がつくと西村さんからの着信履歴。

チャンミン「ちょっと電話してきます。」

西村さんが俺に電話してきたと言うことは、ヌナに内密の話かと思ってヌナとユリさんから離れたのが失敗だった。

チャンミン【西村さん。気がつかなくてすいません。】

西村【おお。お前には話しといたほうがいいと思ってな。】

チャンミン【どうかしましたか？】

西村【ユリはAの1年後輩なんだけどな。韓国支社が出来た時に異動を希望してて候補のひとりだったんだ。実際、優秀だしユリに決まってもおかしくなかったんだけどな。】

チャンミン【…】

西村【あいつ、熱狂的なキム・ジェジュンファンで。そんな事もあってリストから外そうとしてた時に、ジェジュンサイドから榊とAにオファーがあった。で、二人が韓国赴任になった。】

チャンミン【もしかして…ユリさんは】

西村【Aのせいで自分が外されたと思ってる。社内にAとジェジュンの噂を広めたのもあいつかもしれない。確証は無いけどな。】

チャンミン【どうしてそんな人をこのチームにいれたんですか？】

西村【それでもユリも俺の大事な部下だ。それから人一倍努力していたのも事実。だからチャンスはやりたいんだよ。】

…俺にどうしろって言うんだよ。

電話を切って大きなため息をつくと、二人を残してきてしまった事に気がついた。

慌てて元いた場所に戻ると、思い切り肩を落としたAヌナがひとり。

遅かったか。

チャンミン「ヌナ？どうかしましたか？」

A「あー…何でもないよ。電話、急用だった？」

大方見当はつくけれど。

自分からは絶対に言わないだろうから。

ぽつりぽつり話はじめた内容は、西村さんから聞いた通りの内容だった。

A「大丈夫。ユリちゃんだって大人だし、仕事に支障をきたすような事はしないと思うよ。それに、努力していた有能な彼女をさしおいて、何の取り柄もない私が韓国に行ったのは事実だもの。」

そんな真っ青な顔をして何が大丈夫なんだよ！

チャンミン「だから彼女に申し訳ないとでも思ってるんですか？ヌナだって韓国に行った後に、死ぬほど努力して今があるんでしょう？」

俺はなんでこんなにイライラしてるんだろう？

チャンミン「…会社に戻りますよ。」

.

ヌナに顔を合わせる事も出来ずに、車に向かって歩き始めた。