180)好きが溢れる<You side> ページ30
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公園からホテルまでの道のり。
ブランコに乗って急に酔いが回ってしまい、ユノにおんぶして貰ってホテルに帰る。
ユノの広くて温かい背中。
振り向いた瞳はドングリみたいで、笑うと出来る小さなシワがとても好き。
ユノ「あと2週間、頑張れよ。帰ってきたら、死ぬほどうまいもの食べさせてやる。旅行にも行きたいな。とにかく…」
A「とにかく？」
ユノ「とにかく…ずっと一緒にいよう。」
A「…ユノありがとう！」
ユノはやっぱり魔法使いだ。
私の不安や緊張を一瞬で消してしまう魔法使い。
《好き》が溢れてしまいそうになる。
出来るならこのままずっと…ずっとこうしていたいと思った。
ホテルのエントランスが近づき、部屋までおんぶしたまま行こうとするユノを説き伏せて、目立たない所で降ろしてもらった。
ユノ「そんなの気にしなくてもいいのに。」
A「や、だっていい大人が恥ずかしいから////」
私だってずっとこのままでいたかったけど。
ユノ「歩ける？」
A「大丈夫！ごめんね、」
ホテルの少し手前で降ろしてもらった。
ユノ「手を繋ぐくらいはいいでしょ？」
大きな手を目の前に差し出すから、しっかりとその手を掴んだ。
部屋に戻るとさっきまで抱き合っていたベッドが目に入り、途端に恥ずかしくなる。
感情を抑えられず、明るいうちからそういう事をしたのは初めてで。
A「っユノ、お風呂に入る？またお好み焼き臭くなっちゃったし。」
ユノ「そうだね。一緒に入る？」
A「え！？いや、恥ずかしいし！」
ユノ「何で？さっきもう全部見たし(笑)」
サラッとそんな事を言うユノが大人びて見えて。
アラサーのクセにそんな事言ってる私が変なのかも。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
