083)再会1<You side> ページ32
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カン「聞いてますよ。友達に戻ったと。まぁ、ジェジュンは諦めてないようですけど。」
A「…」
カン「あいつ、何か吹っ切れたみたいで、仕事も頑張ってます。」
A「そうですか…」
カン「まあ昔から、あいつの原動力はAさんでしたからね。あ、負担に思わないでやってください。」
A「カンさん…」
カン「あそこです。申し訳ありませんが15分しか時間がありません。僕はここに居ますので。」
カンさんが指を指した所は、観葉植物などでパーティションされているところで、確かにここからは見えづらい。
ゆっくりとその席に向かって歩く。
ジェジュン「おっそい!!」
腕組みして口を尖らせているジェジュンは、出会ったばかりの頃みたいに少年のようだった。
A「どうしてここがわかったの?」
ジェジュン「まあ、座って。Aの好きなカフェラテ頼んだけど冷めちゃったよ!」
A「猫舌だからそれは平気。で、どうして?」
ジェジュン「最上階のあの部屋は、日本に来るといつもは俺が泊まってる部屋。景色も一緒だしピンときた。」
A「そ、そうなの?」
ジェジュン「そうだと思ったら我慢できなくて、カンさんに頼んで連れてきて貰った。」
A「大丈夫なの?撮影ってジェジュンの撮影だったんだね。すっかり猫の撮影かと(笑)」
ジェジュン「Aは?何で日本に?しかもあんな豪華な部屋に停まらせてくれる出張なんて…」
A「あーこれはね…話すと長いんだけど、人助けと言うかなんと言うか…」
ジェジュン「なにそれ。よくわかんないけど。ひとりで泊まってるの?あの部屋に。」
A「うん。一晩寝るだけだから勿体ないって言ったんだけど、バイト代だから受け取って欲しいって…
」
ジェジュン「は?バイトで一晩だけって、お前いったい何やってんだよっ!」
A「あー違うの!変な意味じゃ無いってば!知り合いの会社の通訳の仕事で来ただけ!バイト代の代わりにって素敵な部屋を準備してくれただけだって!」
ジェジュン「ったく、紛らわしい言い方すんな!」
A「ジェジュンこそ!撮影抜けてきちゃって大丈夫なの!? 」
ジェジュン「平気。休憩時間だったから。」
嘘だ。
撮影が煮詰まってるってカンさんが言ってた。
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作者名:mari | 作成日時:2018年1月31日 23時