072)その前に仕事!<You side> ページ22
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《土曜日は朝10時の便を押さえたよ。7時にマンションまで迎えに行く》
ユンホさんから連絡をもらって、わかりました!と返信をする。
急に期限付きになった仕事たちは私の机の上に満載で。
A「さて。片っ端から片付けないと」
自分を奮い起たせるように声に出してみる。
昼からはチャンミンを連れて営業に行き、帰ってきてから報告書を書いて。それからの事務作業。
あまり時間も無いけどやるしかない。
会社で出来なかった仕事は家に持ち帰り、パソコンとにらめっこしながら淡々と処理していく。
日本語ペラペラ、読みも書きも堪能な、頭のいいチャンミンは同じ仕事を半分くらいの時間で出来てしまう。
私はまだ韓国語もわからない単語も沢山あって、つっかかると辞書で調べての繰り返し。
A「元々の出来が違うんだよなぁ…神様は不公平だ。」
神様に文句を言ったところで仕事が進む訳じゃないけど、お腹がすいたし眠いし文句も言いたくなるよ。
仕事帰りにコンビニで買ってきたおにぎりを頬張りながら少しずつ作業を進めて
眠くなると熱いシャワーを浴びて目を覚ます。その繰り返し。
翌日は普通に出勤。
チャンミン「なんか、クマが凄いですけど…」
A「そう?」
チャンミン「外回り、僕一人で行きましょうか?」
A「平気、平気ー!約束もあるしね。」
この週末に実家の用事で日本に行くと榊さんに言ったけど、まさかユンホさんの手伝いなんて事は言えなくて。
普通に営業をこなして報告書を書き、事務作業をして
家に帰るなり、またパソコンとにらめっこ。
A「もう若くないよなぁ…徹夜がしんどいなんて。」
社会人になった頃、榊さんに鍛えられて徹夜なんてどうってことなかったのに。
あれから。
すっかり友達モードになったジェジュンからは、時々風景の写真が送られてくる。
A「これ、東京タワー?日本にいるんだ。ジェジュン。」
ジェジュンが撮ると何だか芸術的に見えるから不思議。
全くそんなセンスの無い私は、目の前のおにぎりのドアップを写真に撮って送り返した。
ジェジュン【 相変わらず、芸術的センスの欠片もないな(笑)】
付き合っていた時には言えなかったような冗談も、今は心地良い。
ジェジュンからのメッセージにスタンプで返した。
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作者名:mari | 作成日時:2018年1月31日 23時