027）迎えに<YN side> ページ27
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カチャ…
日付が変わる頃、自分の部屋にたどり着いた。
父も兄も同じ会社に勤めているというのに、同じ家にいるのがどうしても息苦しくて一人暮らしを始めた。
この家に来るのはドンヘくらい。
シャワーを浴びようとスーツの上着を脱ぐと、プライベートの携帯が点滅しているのが見えた。
仕事中、マナーモードにしてたんだっけ。
着信履歴3件、メール2件。
ユノ「…」
どれもソヨンからのものだった。
《ユノ。Boreroに居ます。迎えに来て。来てくれるまで帰らない。》
1件だけ入っていた留守電はBoreroのマスターからで、ソヨンが酔いつぶれてるとメッセージが入っていた。
40分前か…
一度脱いだ上着を着ると、クルマのキーを持って家を出た。
※
※
※
Boreroのマスターは俺の大学の先輩で、同じ大学出身のソヨンと俺はよくここに通っていた。
先輩が趣味で始めた会員制のBAR
おやじも兄貴も知らない俺達の隠れ家だった。
キー…
古めかしい扉を開けると、店の中からは心地いい音楽。
ソヨンはカウンターに突っ伏していた。
ユノ「先輩…すいません。迷惑をかけて…」
マスター「どうした？お前たち喧嘩でもしたのか？ソヨンの奴、今日はやけに飲むペースが早くてな。」
ユノ「いえ…そんなんじゃ…支払いこれでお願いします。」
財布からカードを出すと
マスター「そんなのは次でいいから早く連れて帰ってやれ。」
ユノ「すいません…じゃ…お言葉に甘えて。」
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作者名：mari
| 作成日時：2017年12月26日 0時
