あなたがやっぱり好きでした 2【N.K】 (ページ9)

今日:1 hit、昨日:19 hit、合計:36,875 hit

ドラムロールページ9

えっ

そんなに私、遅かった?

びっくりして時計を見ると

完全下校時刻の五分前。

どんな部活でも

十分前には終わるようになってるから

やっぱり遅かったんだ、私…。

あれか。

櫻井くんと松本くんと

いろいろ話してたからか。

「まあ！来てくれたから良かったじゃん！」

「んでは、帰りますか」

歩きだした

相葉ちゃんと二宮くんの背中を

理沙と慌てて追いかける。

「それでは！始めましょう！役発表～！」

横一列に並んで歩きながら

高らかに叫んだ相葉ちゃんに

「いえーい！」

理沙だけがノリノリで拍手した。

「まず誰からやる?誰がやりたい?どうする?」

相葉ちゃんが目をキラキラさせて言うと

「まーくんから言いたいですオーラが溢れ出てるじゃん。

いーよ、どーぞトップバッターでアイバカさん」

二宮くんが

半ば呆れながらそう言う。

「じゃあ言っちゃいますよ～！

俺の役は…」

そう言ったっきり

相葉ちゃんが無言だから

皆の視線が相葉ちゃんに集まる。

「なんなの早く言いなよ」

皆を代表して

二宮くんが催促する。

そうしたら

「誰か、ドラムロール！

ドラムロールないと雰囲気でないよ！」

「「「はあ???」」」

あっけらかんと言う相葉ちゃんに

二宮くんと私はもちろん

理沙までもが思わず聞き返した。